- 雨を降らせる機械からiPhone電脳メガネまで「自分が欲しいから作った」Mashup Awardめっちゃ楽しい12作品【鈴木まなみ】 - 2013-11-19
- スマホアプリは大手有利の時代【湯川】 - 2013-07-05
- そしてMacBook Airは僕にとっての神マシンとなった【湯川鶴章】 - 2013-06-14
米Wall Street Journalは、Googleの人気eメールサービスgmailにtwitter風の機能が搭載されると報じた。その後、Googleの広報は、米国西海岸時間9日午前10時(日本時間10日午前3時)から「(同社の)最も人気のある2つの製品の技術革新に関する」発表会を開催することを明らかにした。「GoogleがTwitter風サービス開始?=広告経済に向かう社会」という記事で4月に発表の可能性があると伝えたが、より早く発表になるようだ。
これまでの報道を総合すると、gmailの左側のステータスの部分に、今現在何をしているのかが書き込めるようになっているが、この部分をもう少しTwitter風の見せ方にし、動画共有サービスYouTubeの動画や、写真共有サービスPicasaなどGoogle傘下のサービスを取り込めるようにするという見方が主流になっている。
この動きを「Twitterキラー」(Silicon Alley Insider)と形容するメディアもあるが、果たしてどの程度のインパクトを持つのだろうか。
マイナーな改良?ソーシャルに向けた巨大な一歩?
米メディアの受け止め方はさまざまだ。米CNETは「Google to make Gmail a little more social(gmailが少しソーシャルに)」としたタイトル。マイナーな改良という見方だ。一方で、Mashableは「HUGE: Google Set to Make Gmail Social With Status Update Features(大ニュース:ステータスアップデート機能でgmailがソーシャルに)」と大きく取り上げている。
John Battelle’s Searchblogは、「A Google Twitter Killer? Not Till Google Mutates(Googleが突然変異しない限りTwitterキラーにはならない)」と指摘する。ユーザーはGoogleをソーシャルメディアとしては理解しておらず、今のままではGoogleはソーシャルメディアにはなれないというのが、Battellieさんの意見だ。Battellieさんによると、今回のGoogleの試みが成功するには、先行するTwitter及びFacebookとどう連携するかにかかっているという。
Twitterとの連携に関しては、技術的には可能。多くのTwitterクライアントと呼ばれるソフトが実現しているように、Gmail側にTwitterのタイムラインを表示したり、Gmailで書き込んだ「つぶやき」をTwitter側に表示させる程度はすぐにでもできる。Twitter側で技術仕様を公開しているため、この程度ならだれでも自由にTwitterと連携できるようになっているのだ。ただGoogleがgmailをTwitterクライアントの立場にさせるのかどうか。Twitterのプラットフォーム上の一つのソフトという立場に甘んじることができるのかどうかは微妙だ。(関連記事:Facebookの暴走を止めることができるのはTwitter+Googleのみ, TwitterとFacebookの時代がきた)
またFacebookは、Twitterのように技術仕様を公開していないので、Facebookとは特別の取り組みを交わさない限り難しいだろう。Facebookがgmailキラーになり得るメールサービスを開発中だという情報がある中で、両社が友好的な取り組みを交わせるとは思えない。(関連記事:Facebookが電子メールでGoogleに追撃)
この辺りが、発表の注目点になるのではないか。他社との連携なしには、幾らGoogleといえども、TwitterやFacebookが築いたソーシャルの牙城をそう簡単には崩せないだろう。
【関連記事】
Tech Wave : Google版Twitter、その名は「Buzz(バズ)」
Tech Wave : Google、Buzzサービスの使用中止設定も可能に=プライバシー問題の批判受け