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先週金曜に開催された第5回ジオメディアサミットに参加してきました。具体的な内容については湯川さんが先にまとめてくださっているので、ここでは参加してみた感想をお話しできればと思います。このサミットの開催は今回で5回目なんだそうですが、私を含む参加者の多くが今回初参加でした。誰でも参加できるジオメディアサミットのグーグルグループもあるようなので、興味のある方はぜひ参加してみてください。私もさっそくジョインしました。
最近、位置情報を活かした様々な取り組みにはとっても注目していて、何度か記事にもしています。海外ではここ1年ほどで位置情報への関心が高まっており、単なるサービスとしてだけでなく、位置情報をいかにマーケティングに活かすのか、位置情報が新たな広告のあり方を生むのかといった問いへの試行錯誤が始まっているという印象です。サミットで講演された湯川さんもおっしゃっていましたが、位置情報に関していえば、携帯が他国に比べて進んでいる日本はずいぶん前からやっている、と。確かに、今回パネルディスカッションに参加されていたコロプラなどは正にそう。コロプラは、つい最近ユーザ数は100万人を突破したんだそう。また、最近では東京メトロと提携し、「東京再発見:食べつくし位置ゲーの旅」を展開していく予定。コロプラ専用の一日乗車券などの企画もあり、今後位置情報サービスが企業と組んで行っていくキャンペーンなどにも凄く興味が沸きました。現状、位置情報サービスのビジネスモデルは広告モデルに限られているようですが、これから広がっていく可能性がありそう。
個人的に位置情報のどこに興味を持っているかというと、それはゲームで生みだす楽しさやエンタメ性よりも、人々の生活を便利にするような位置情報の活かし方です。FoursquareやGowallaのようにチェックインをベースにした位置情報サービスが最近人気ですが、他にも既に色々な試験的取り組みが行われています。例えば、ユーザが欲しいものをリストアップしておくと、それが購入できるお店の近くにくると通知がされるような。日本、海外問わず、位置情報という究極のプライバシーを公開することへの懸念の声は当然ありますが、新しいテクノロジーが生まれ育っていく過程で、その抵抗はつきもの。サービス開始当初のツイッター(今でも)に関して、「そんなプライベートなことをつぶいやいてどうするの?」「自分がどこで何してるかバレてるじゃない?」なんて声が聞こえてきたのと同じこと。また、今は位置情報=GPSという前提で考えられていますが、必ずしもGPSである必要はなくて、場所という概念にすることで、ここのハードルは下がるような気がします。大事なのは緯度経緯ではなくて、ユーザにとっての関連性なんです。
前述したように、今のところ、位置情報サービスのビジネスモデルは広告モデル。Foursquareなどでは、現在位置の近くにあるお店の情報が広告として表示されていたりします。今後ビジネスモデルがどのようになっていくのか。マス広告から、人々の趣味趣向を反映したターゲティング広告が増え、そこにさらに位置情報が加わることで、限りなく有益な「情報」としての広告が可能になっていく気がします。今も昔も、キャンペーン情報を全ユーザに送るなんてことが行われていますが、これからは関連性が高く、ユーザが有益に感じられる情報としての広告が残っていくのではないかと思う。
ツイッターのジオロケーションのディレクターを務めるOthman Laraki氏が、オライリー主催のイベント”Where 2.0“で、ジオロケーションチームのメンバー数は年内に倍に増えるだろう、と言っています。日々、色々なメディアをチェックしていても、位置情報系のサービスがニュースになっていない日はありません。まだまだ始まりだからこそ、これからどこに行くのか、本当に楽しみ。今後も皆さんの役に立つような情報、アイディアのヒントになるようなサービスなど紹介していきたいと思います。それが自分なりの、自分にできる、色んな方への恩返しです。もちろん、位置情報系の情報もウォッチしていきますので乞うご期待!
肩書きウェブディレクター。ディレクションの他、翻訳やライティングなど、フリーでお仕事してます。ツイッターIDは”yukari77“。
個人で運営している【TechDoll.jp】というサイトで、海外のテクノロジー、ソーシャルメディア、出版、マーケティングなどの情報を発信しています。目指せタイムリーな情報発信!
これまで雑誌のECで→UIデザインのコンサル→ウェブ制作会社などを渡り歩いてきました。そこで得たスキル、人、全部かけがえのない財産。幸せの方程式は、テクノロジー(UI, IA..)×マーケ×クロスカルチャー×書く・編集。いま一番夢に近いとこにいる。
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