本当に「いい度胸だ」 プロ棋士が“四聖獣”クラスターマシンと対局【増田@maskin真樹】

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 「いい度胸だ」情報処理学会がトッププロ棋士に挑戦状という記事を書いたのは2010年4月3日。日本将棋連盟は挑戦状を受け、清水市代女流王将との対戦を約束していたが、その対局詳細が判明した。対局日は10月11日、東京大学本郷キャンパスを舞台に13時から始まる。

 情報処理学会が準備するのは、なんとIntel Xeon(4コア)プロセッサ搭載のマシン計169台から構成されるクラスターマシン。しかも、最強クラスの「Bonanza」「激指」「GPS将棋」「YSS」という名だたる強力プログラムが合議制で棋士に挑むというのだ。




 そのクラスターマシンの名前は「あから2010」。10の224乗という数を表す漢数詞の「阿伽羅」から取った名前。情報処理学会によれば阿伽羅(10の224乗)は「将棋の局面の数がこの数に近い」とのこと。そのハードウェア構成は以下の通り。

【あから2010のハードウェア構成(クラスターマシン)】
 -Intel Xeon 2.80GHz, 4 cores 109台
 -Intel Xeon 2.40GHz, 4 cores 60台
             合計 169台 676コア

 676コア….と唖然とするこのスペック。勝利するためにさらに台数を増やす意見もあるようだ。しかし問題はソフトウェアの方。4つの強力将棋プログラムが局面を処理し、多数決で指し手を決めるという最強ぶり。

【あから2010を構成するプログラム(合議制多数決)】
 -プレイヤー1:「激指」開発:激指開発チーム(鶴岡慶雅、横山大作)
 -プレイヤー2:「GPS将棋」開発:チームGPS(田中哲朗、金子知適ほか)
 -プレイヤー3:「Bonanza」開発:保木邦仁
 -プレイヤー4:「YSS」開発:山下宏

 一方の棋士のプロフィールはこちら。このモンスターマシンに挑むというのだから本当にいい度胸だと思う。

清水市代(しみずいちよ) 女流王将
* 生年月日 昭和44年1月9日(41歳) 東京都東村山市出身
* 昭和58年 高柳敏夫名誉九段門下で女流育成会入会
* 昭和60年4月 女流プロ2級 女流棋士となる
* 昭和63年2月 第14期「女流名人位戦」で初タイトル獲得
* 平成7年1月  女流初の三冠(女流名人・女流王将・倉敷藤花)
* 平成8年7月  女流初の四冠(女流名人・女流王将・女流王位・倉敷藤花)
* 平成12年10月 女流六段(女流棋界初)
* 平成19年6月 第29期「女流王将戦」で千葉に挑戦し、3-1で奪取
* タイトル戦登場は60回、獲得は女流名人位10、女流王将9、女流王位14、倉敷藤花10(連続7期)の合計43期(歴代1位)

 どのような対局をされる方か詳しくないが、経歴としては一流だ。しかし、人間相手に善戦したBonanzaを含めた強力プログラム陣営が動くクラスターマシンに太刀打ちできるのだろうか。

 対局当日、会場は入場可能(1000円で500名まで)だが、「日本将棋連盟ホームページ」および「日本将棋連盟モバイル」でも中継される。

(追記 2010年10月11日)
サイトはエラー多発。しかも中継(ブログ、動画、棋譜)は有料ファンクラブに入会しないと覩ることはできないと当日に発表。

■ 関連URL
・トッププロ棋士との特別対局「清水市代女流王将vs.あから2010」について
http://www.ipsj.or.jp/50anv/shogi/press3.html

・「いい度胸だ」情報処理学会がトッププロ棋士に挑戦状 【増田(maskin)真樹】
http://techwave.jp/archives/51426793.html

蛇足:僕はこう思ったッス

2007年3月に行われた「コンピュータ将棋ボナンザ 対 渡辺竜王」の対戦は本当にドキドキした。ボナンザは2009年1月28日にソースコードを公開しており、それによる影響がどれだけあるのか気になる。

著者プロフィール:増田(maskin)真樹twitter:maskinmetamix)

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 アスキーのApple系雑誌でライターデビュー。1990年より執筆およびネットメディアクリエイターとして活動を開始。週刊アスキーを初め、日経BP、インプレス、毎日コミュニケーション、ソフトバンク、日経新聞など多数のIT関連媒体で活躍。
 独立系R&D企業のマーケティング部責任者として教育・研究開発向け製品の輸入企画や開発、マーケティングに関与。専門家向けプロショップ運営。雑誌ライターとして90年代を疾走後、シリコンバレーで証券情報サービス立ち上げに参画。帰国後、ネットエイジでコンテンツディレクターとして複数のスタートアップに関与。関心空間、富裕層SNSのnileport、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。
 現在、TechWaveのスタッフライター1号機として活動する他、書籍などを中心に執筆活動および講演活動を展開。大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。スタートアッププロジェクトのアドバイザー等として活動する。ソーシャルメディアやブリック&ブロックのプロ。書き手として、また実業家として長年IT業界に関わる希有な存在。詳しいプロフィールはこちら

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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭からソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを国内外で経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、国内でネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のグローバルIT系メディアであるスペインの「Softonic」の元日本編集長
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