“分かりやすく” “続けやすく”、閑歳孝子さんが作りたかった家計簿アプリ「Zaim」【増田(@maskin)真樹】

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[読了時間:1分]

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 ユーザーローカルに所属するWebエンジニア・閑歳孝子さんは7月19日、個人のプロジェクトとして個人家計簿を楽しく続けられるiPhoneアプリ「Zaim」をリリースした。「基本的な仕組みを丁寧に作り込んでいます」と紹介されているように、ユーザーインターフェイスからサービスの細かい部分まで、実に丁寧に作り込まれている。




 家計簿アプリといえば「費目」「金額」を入力して集計するというベーシックなもの。しかし、数字だけを見ていてもピンとこず、飽きが出てきてしまう。それが多くの人が続けられない家計簿の最大の難関のように思える。しかし、閑歳さんは「難しく見えるものを分かりやすく見せる」という部分に注力し、誰もが続けられるアプリを目ざしたという。

ユーザーローカルでアクセス解析サービスを作ってきました。消費者向けサービスで、自分の得意分野である「データ解析」を活かせるものとして「家計簿」に挑戦しました。誰でも使う可能性がある分野でありながら、決定版アプリがない状態にある。 アクセス解析ツールでも心がけていた「難しく見えるものを分かりやすく見せる」という部分を追求することで、より多くの人に使ってもらえると考えました。

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分かりやすい分析ビュー:事前に設定した目標値と現時点での達成度がグラフ表示される

ゲーム感覚&ソーシャル要素で “続けやすく”

 閑歳さんの考えは、分析グラフのみならず、さまざまな部分に適用されている。たとえば、データ入力後などに付与される「バッジ」などがそうだ。ちょっとしたイベントだが、これだけでも“次は何がもらえるかな”、“もっとバッジが欲しい”などゲーミフィケーション(ゲーム的要素による継続喚起)作用が働く。「いまは実はまだ 3 種類だけですが、いくらでも拡張できるようにしてあるので、いろいろサプライズ要素を仕込んでいきたいと思います。今月のはじめだと新しいスタンプがもらえるとか…」(閑歳さん)

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 また、Zaim利用者の統計情報から、“自分は他と比べて使い過ぎ?倹約してる?” といったことがわかるようになる。お金のことだけに、なかなか比較することができない分野だけにこれはありがたいし、いい刺激になるだろう。

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プロフィールから算出した「似た人」と比較したり、Zaimユーザー全てを対象とした「みんな」と比較することで、自分の家計簿の位置付けを把握できる。なお、「似た人」については、現状だと家族構成が同じ人が出る。今後、ユーザー数が増加した際は、よりそのユーザーに近づいた「似た人」を表示する計画だという。

とにかく作りたかった、マネタイズは「真剣に考えられてない」

 場合によっては爆発的なユーザーを獲得できる可能性がある家計簿。普通の起業家やクリエーターなら、“目標は○○人”、“2年後に○○円”といった収益計画を立てているだろう。しかし、閑歳さんは「立ち上げ時は純粋に「こういうものが作りたい」というのを実現させたかったから」と話す。

これからどうするかはまだ未定。幸運な事に自分ひとりでほぼできる内容だったので、特に起業したり会社で開発する必要がなかったといいうのも、そう考える一つの理由です。

 マネタイズについては、 家計簿からその家庭のお金の遣い道を分析してコンサルするようなサービスとか別の商材をレコメンドするサービスとかなどありかな…と考えています。でも正直、ユーザー数がないとお話にならないことなので、あまり真剣には考えられていません…。

 閑歳さんは「悩めるほどユーザー数が付くのであれば、それは成功している証拠」と、まずはサービスを拡充し、ユーザー獲得に注力したいと考えているとのこと。ユーザーが急増しているAndroid用アプリについては「秋ごろリリース」と予定。また、Zaimは開発者用サイトも用意しており(https://dev.zaim.net/) 、OAuth 1.0a に対応した API を7月中にも公開するという。

■ 関連URL
・Zaim – iPhone/Android 家計簿アプリ
http://zaim.net/
・閑歳 孝子@userlocal [プロフィール]
http://d.hatena.ne.jp/ramyana/about

蛇足:僕はこう思ったッス
閑歳さんが手がけたサービスをいくつか愛用させていただいているが、その丁寧さにいつも関心させられる。アプリやサービスは “発想” や “企画” が第一と思われるフシがあるが、利用者目線で作り込まれたものこそ、成長する力を保持していると思う。JavaScriptベース開発環境Titaniumで開発されたZaimは、UIの冒険こそ少ないものの、とても安定したアプリになっている。ゲーミフィケーションの部分、ソーシャル要素の拡充に期待したい。

著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 コードも書けるジャーナリスト。イベントオーガナイザー・DJ・作詞家。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代は週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーでベンチャー起業に参画。帰国後、ネットエイジで複数のスタートアップに関与。フリーで関心空間、富裕層SNSのnileport、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。“IT業界なら地方で成功すべき”という信念で宇都宮市から子育てしながら全国・世界で活動中。 / ソーシャルアプリ部主宰。大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。

メール maskin(at)metamix.com | 書籍情報・詳しいプロフィールはこちら


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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭からソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを国内外で経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、国内でネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のグローバルIT系メディアであるスペインの「Softonic」の元日本編集長
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