人気飲食店のオーナーが開発するアプリ「Miil」には、なぜ “おいしい” が集まるのか?(動画あり) 【増田(@maskin)真樹】

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[読了時間:4分]

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 外食・内食にかかわらず “おいしそうな料理” を共有することで、食べるという日常行為を楽しくするといったコンセプトのアプリ「miil (ミイル)」。数多ある料理写真アプリの中で、ここ最近Twitterなどでも目に付くことが多くなったと感じている人も多いのではないだろうか。

 シックなインターフェイス。料理の写真をおいしく加工する機能があり、誰かの食事に「食べたい」ボタンを押したりコメントを残すことができるものの派手さはない。しかしなぜか、食事の写真を共有するにつれ、おいしいもの探しに出ている自分に気がつく。不思議な魅力があるアプリだ。

 実はこのアプリ、東京都内でとんかつ料理店「豚組」など人気飲食店を経営する中村仁氏が社長を勤めるFrogAppsが開発するもの。開発は著名なエンジニア増井雄一郎氏が手がける。そんな「miil(ミイル)」が2月23日、「食べたい」ボタンが100万回以上押されたと発表した。サービス開始は2011年10月24日だから4ヶ月弱での達成だ。ユーザー数はおよそ2万人だというのだから、単純計算で一人あたり50回、誰かの食事に「食べたい」を押したことになる。これ以外にも様々な指標から「利用者の賑わい」が明らかになってくる。

“おいしい” という人を中心に考えている




 例えば、13%のユーザーが毎日写真を投稿しているのは驚異的な数字だ。ひと月単位で見ると35%のーザーが1回以上写真を投稿している。単に誰かの写真を見て「食べたい」を押すといった、いわば読むだけのユーザーだけでなく、写真を共有する側にも一定の利用者がいるという構図になっている。

 ただ、単に機能やデザインといった部分的な評価をしてもなぜここまでユーザーが盛りあがるのか見えてこない。一体「食べたい」ボタンが100万回使われたという数字には、どんなポイントがあるのだろう。FrogApps 代表取締役 中村仁氏に聞いてみると、意外な応えが返ってきた。

 「こういった写真アプリって主役はやっぱり “写真” なんですよね。しかし、僕達のサービスの主役って “ユーザーさん” なんだということを強烈に意識して開発しています。だから、ユーザーさんが楽しくコミュニケーションできるためにどうするのか、機能とかデザインとか細かい工夫が詰み重なり、いつの間にか人と人が快適にコミュニケーションできるようになってきたということだと思うんです。

 ただ、プロジェクトをスタートした当初はそうは思っていなかったんです。ネットでもつながっている知り合いらとのやりとりから企画を始め、実際そういった声を取り入れ始めてからわかってきたことだったりします。

 やってみてわかったことと言えば、当初このアプリの最大の課題は “食事は1日3回” 。つまり、アプリで写真を撮影する機会がそれしかないということだったんです。だからいつでもパシャパシャ撮影できるアプリと比較して利用頻度が少なくなるのではないかと思ってました。しかし蓋をあけてみると違っていました。食事ほどシャッターチャンスが明確なものって無いんですね。これがこの高い利用率の理由の一つだと思っています」。

 筆者がこの取材をしている最中にも「食べたい」の記録は更新されるなど、ユーザー数の伸びなどを含め非常に理想的な成長を遂げている「miil」。中村氏は「まず100万ユーザー」をターゲットに、その後は飲食店と顧客のマッチングや “食”についてのメディアなども手がけていきたい考えだ。

「miil」開発者インタビュー:FrogApps 代表取締役 中村仁氏、取締役 増井雄一郎氏からのコメント

【関連URL】
・miilは、「食べること」をもっと楽しくするアプリです。 [miil.me]
http://miil.me/
・FrogApps.com
http://www.frogapps.com/

読者プレゼント
TechWaveのFacebookページを「いいね」してれている読者さん限定で、「miil」ステッカーを抽選で5名の方にプレゼントいたします(2枚ずつ)。ご希望の方は、当選者は手渡しにしますので、新サービス「coffee meeting」で僕(ユーザーID: maskin)に「お茶したい」を登録してくださいませ。
蛇足:僕はこう思ったッス
現在「miil」のユーザー層はネット&ITアーリーアダプターから主婦層にシフトしているという。成長曲線や主婦層の盛り上がりを見ると、10年前にミクシィが女性にフォーカスして全国の都市で主婦層によるミクシィオフ会が開催されていた頃のことを思い出した。大きな絵を描くスタートアップもいいが、地道に積み上げていく人達も素晴らしいと思う。
さて100万回の「食べたい」を記念して中村氏が経営する豚組(東京都)でイベントが3月10日(土曜日)に開催されるとのこと。ファンの人は参加してみてはどうだろう(http://miil.me/news/2012022401)

著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代は週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーでベンチャー起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 DJ、emacs使い。大手携帯キャリア公式ニュースサイト編集デスク。TechWaveでは各種イベント、創出支援、スタートアップ支援に注力。メール等お待ちしております!

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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭からソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを国内外で経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、国内でネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のグローバルIT系メディアであるスペインの「Softonic」の元日本編集長
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