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スマートデバイスと同等の性能を持ちながら、その形状は腕時計である「スマートウォッチ」。
大手家電メーカーもがこぞってラインナップを揃える中、コンピューティング多様化の起爆剤という意見もある状況。
そんな中、スポーツ器具メーカーアディダスは2013年11月5日、新型スマートウォッチ「miCoach SMARTRUN(マイコーチスマートラン)」を発表した。MP3楽曲再生プレーヤーこそ搭載されているものの、スケジュール帳もスマホ連携機能もない、市場の流行からすると異端の存在といっても過言ではない。
一方で、他のスマートウォッチにはない強みがいくつかある。
まず、冒頭の写真だ。
これは時計の背面に施された心拍センサー(Mio LEDオプティカル)のLEDランプが点灯している状態のもの。
装着中にこれで皮膚を照射し、中央にあるセンサーで血流を認識し心拍数を算出する仕組みとなっている。
実際に装着&起動して驚いたのが、ものの数秒(いや、一瞬といっても過言ではない)で、心拍数がディスプレイに表示される点。GPSと連動することで距離や速度もリアルタイムで表示されるモードもある。
背面のセンサーはデジカメなどで採用されている映像センサーなどで構成されている。剥き出しのように見えるが、実際装着するとかなりのフィット&ホールド感で、この部分に衝撃が与えられることは考えにくい。表面にはパイパフォーマンスゲリラガラスが使用されている。
となると、重いのではないか?という疑問が出てくるが、本体重量はたった80.5g。ベルトにはシリコン、ケースはステンレスとマグネシウムを採用し、強度と軽量さ両立させている。正直いって、装着していることを忘れるほどの使用感である。
アスリート支援
「miCoach SMART RUN」をスペックで見れば、GPSにカラーディスプレイ、加速度センサー、Bluetooth4.0、心拍センサー、MP3プレイヤー、Wi-Fi接続、クラウドサービス連携(miCoach.com)と、いわゆるスマートウォッチの競合と決してひけを取らない内容。
OSもオープンソースのAndroidで、考えようによってはもっと機能を詰め込むこともできるわけだが、アディダスは、miCoach SMARTRUNはあくまでランニング用であり「アスリート支援」の観点からは離れず、トレーニングを指南する動画などのコンテンツを同梱するなどの充実を計っている。
センサーとデジタルガジェットを融合した製品は、他のメーカーもリリースしているが、アディダスの同カテゴリプロダクトは「アスリート向け」を徹底。
カジュアルに利用できるものではなく、実際にサッカー選手の練習などにも導入されるような本格的なラインナップを用意した上での新型スマートウォッチの投入となる。
気になる価格は税込で4万7250円。若干高めといえるが、腕で心拍を計測する技術はアディダス系列会社のMioが所有している状態で、現時点で同等の機能を持つ腕時計方デバイスはない。「miCoach SMARTRUN」と連携するパーソナルトレーニング用サイト「miCoach」を無料で使用できることを考えれば、ランナーにとっては安いもんかもしれない。
なお、販売開始は2013年11月15日から。直営店およびオンラインストア、そして一部の提携店で扱う予定とのことだ。
【関連URL】
・adidas Performance miCoach smart run
「adidas miCoach smartrun」 ランニングが、この上なくスマートに。全ての機能を凝縮した、ランニング用 次世代スマートウォッチ。
http://adidas.jp/blog/20131105-191616.html
アスリートにとって心拍はあらゆる行動の要。それがセンサーでデバイスとクラウドに結びつけられることで、より計画的効率的にトレーニングできるようになる。日常的なトレーニングで使用する際も、miCoachと連携して筋トレや柔軟性プログラムを設定し、スマートウォッチのディスプレイ上のガイダンスを受けられたりする。
「トレーニングを効率化するデバイス」といってしまえば、それまでだが、実は多様なセンサーの活用による次世代のコンピューティング像を占う試金石となるといっても過言ではないように思う。
8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング → 海外技術&製品の発掘 & ローカライズ → 週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSのサービス立ち上げに関与。坂本龍一氏などが参加するグループブログ立ち上げなどを主導した。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。生んでは伝えるというスタイルで、イノベーターを現場目線で支援するコンセプト「BreakThroughTogether」でTechWaveをリボーン中 (詳しいプロフィールはこちら)