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数年前「アプリはネイティブ」「ヌルヌルが大切」という話をよく耳にした。HTML5は時期尚早であり、モバイルユーザーに対するリッチな体験を提供するにはネイティブで一から組み込む以外の方法が考えにくかったからだ。
ところが米Mozillaが2013年発表した「asm.js」は、ウェブブラウザ上でネイティブに迫る実行速度でJavaScript形式のコードを実行させられると話題になった。この発表の二年後の2015年6月、この延長線上にある取り組みとして「WebAssembly」が発表された。アプリのソースコードをWebAssembly形式に変換すると、ウェブブラウザ上でネイティブに近い速度で実行させることが可能となるという。
こちらはWebAssemblyのページで公開されているデモの画面。実際にChromeブラウザで動作する。
実際のところWebAssemblyはバイナリー形式と呼ばれるネイティブと同種のフォーマットで、機械の性能の最大限に発揮してアプリを実行させようとしており、表現能力はネイティブで開発したものに近いといわれている。
協力関係を結んでいるのはApple、Google、Mozilla、Microsoftで、すでにChromeやFirefoxでは試験的実装が進み、AppleのWebKitでも作業中。2016年10月末にはマイクロソフトのedge(A peek into the WebAssembly Browser Preview)への対応も表明された。計画では2017年第一四半期にもプレビュー版が公開される見込みだという。
【関連URL】
・WebAssembly
http://webassembly.org/
WebAssemblyはウェブ技術の世界の再注目トピックの一つとして考えられている。登場で何が変わるか?まず、ウェブ上での技術的進歩が速いJavaScriptの領域はますます活況となるだろう。さらに、JavaScript以外の言語をWebAssemblyに変換できるようになることも考えられる。関係しているのがAppleとGoogleなだけでに、現在展開されているネイティブのアプリマーケットを侵食するような存在になるとは考えにくいが、むしろウェブ技術ベースのアプリマーケット実現の土台が固まるとの見方は強い。一方でウェブとアプリの境界線を超越する動きもあり、どんな形であれこの領域でのビジネスを視野に入れて無駄になるようなことはないように思う。