坂本龍一氏が自らスピーカーを調整した究極の設置音楽会が間もなく終了 #skmt_async

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世界的音楽家 坂本龍一氏の8年ぶりとなる最新ソロアルバム「async」を題材にした設置音楽会がまもなく閉幕となります。会場は東京・渋谷のワタリウム美術館で、展示期間は2017年4月4日から5月28日日曜日まで。

このアルバム「async」は、坂本龍一氏の「あまりに好きすぎて、誰にも聴かせたくない」という意向で発売前の試聴やサンプル配布などが行われなかったという逸話があるこだわりの作品。設置音楽会についても「整った環境で音楽に向き合ってもらえたら」という坂本氏の思いが込められており、6台のムジーク社製高級スピーカーで構成される5.1chサラウンドシステムの調整や音響ミックスも坂本氏自身の手がかかっているとのことです。

坂本龍一氏は、環境問題などに関心が高く、自然エネルギーのみのコンサートを開催したり、東日本大震災以降は被災地の子供たちと音楽を通じて交流する「東北ユースオーケストラ」などの活動を活発化。奇跡の一本松の電流パルスを音楽に変換するなど、音楽と実存社会との関係を追求する活動を続けていました。

アルバム「async」は、アナログ機材を中心としたアンビエントミュージック(環境音楽)的な作品で、非常に刺激的な音で構成されている作品です。特に、映像を想起する楽曲が多く、今回の設置音楽会では、映像作家ナム・ジュン・パイク氏、映画監督・映像作家 アピチャッポン・ウィーラセタクン氏、高谷史郎氏の映像、NYの若手映像クリエイター・チームZakkubalanによる空間展示など音とアートのコラボレーションで構成されています。

坂本龍一氏の作品に対するこだわりは強く「スピーカーの位置を自分の手で調整し、ベンチの向きを変え、音量の指示も出し」た、世界でいちばん手の込んだ試聴スペースとなっているとのことです。

「このアルバムの音はこうして聴いて欲しい」と切実に願う坂本龍一氏。過去、評判や評論には耳を傾けない節がありましたが、この設置音楽会では受付に「コミュニケーション・ウォール」を設置しています。坂本龍一氏本人が呼びかけ、来場者が彼へのメッセージ、または質問を付箋で貼り付けていくもので、坂本龍一氏は毎日、それらすべての新しいメッセージの付箋に目を通し、時間が許す限りその返事をしているといいます。

Ryuichi Sakamoto |asnyc
坂本龍一 |設置音楽展
会期:2017/4/4(火)~ 5/28(日)
11:00~19:00(毎週水曜日は21:00まで延長)*月曜休館日
入館料:大人 1,000円/ 学生[25歳以下] 500円 / ペア割引:大人2人 1,600円
会場:ワタリウム美術館 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-7-6

【関連URL】
・Ryuichi Sakamoto |asnyc 坂本龍一 |設置音楽展
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1704sakamoto/index.html

蛇足:僕はこう思ったッス
maskin-bit-2016 「async」というのはそのまま「asynchronous=非同期(性)」という単語の略語からとったそうです。YMO時代、坂本さんはコンピュータで楽器と演奏を同期させる(時々同期させないのも技として)方法を確立しました。今や、彼の楽器はアナログの音源しかないという話をきいたことがあります。それらの流れには音のデジタル化技術が高度化したことも影響していると考えられるわけですが、この設置音楽会自体がテクノロジーの進歩にともなう音楽そのものの進化を表現=訴求するためのものだと思えてきたりします。(実際ハイレゾ音源でasyncを聴いているだけでもそう感じます。)この展示館をTechWaveで紹介する理由はまさにそこです。テクノロジーの進歩により、私たちは実存社会や人とのコミュニケーションに新境地を見出したように思うのです。

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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭からソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを国内外で経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、国内でネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のグローバルIT系メディアであるスペインの「Softonic」の元日本編集長
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