新興メディア「リアルサウンド」が公開3か月で1000万PV達成、音楽メディアNo.1へ向け邁進【@maskin】

News, Startupsblueprint, リアルサウンド, 川原崎晋裕, 神谷弘一


[読了時間: 2分]

 サイゾーが2013年7月22日にスタートした新しい音楽メディア「リアルサウンド」。

 「徹底して音楽ユーザー=リスナーのタメになる情報を発信し、かつ、ホンネで音楽の良し悪しを語り合える「批評の場」を生み出す」(編集長 神谷弘一 氏)という理念でスタートしたオンラインメディアは、公開からおよそ3か月となる2013年10月29日、月間1000万PV(ページビュー)を達成するという快挙を成し遂げた。(数字はPCおよびスマートフォンあわせたもの)

screenshot_529




 「リアルサウンド」は、サイゾーが運営主体となり、サイゾーから独立したプロデューサーの川原崎晋裕 氏(フロックラボ代表)と高い編集能力で評価されるblueprint代表の神谷弘一 氏が編集長として関与するコラボ体制で運営される媒体。

 サイゾーが蓄積するノウハウを活用しつつも、ゴシップではなく、ストレートな批評を軸とするチャレンジングなプロジェクトである。

 市場はどんな反応を見せるか注目されたが、圧倒的なスピードで月間で1000万PVを達成することになる。

 この数字は、サイゾーの歴代サイトの中でも2番目(1000万PV到達最短記録は2013年6月オープンのメッシー)。プロデューサー川原崎氏が在職中に立ち上げに関わった媒体に「ビジネスジャーナル」があるが、1000万PV達成には6か月を要しているため「私もここまでうまくいくとは思っていませんでした・・・」(川原崎 氏)と驚きを隠せない。

直球勝負

 メディアの成長には多様なテクニックがある。

 SEOやレトリックのみならず「煽り」や「ゴシップ」といった編集上の技まで多様だ。

 しかしプロデューサー川原崎 氏は、これまでの手法から脱却し「正当な批評を軸に、しっかりした企画や取材記事をつくってきました」と言う。

 「これまでのサイゾー媒体は強力なゴシップが武器でしたが、リアルサウンドはゴシップは極力避け、音楽業界やアーティスト、楽曲に向けての批評を軸にしたんです。

 クオリティ重視で、いわゆる”煽り”は弱くなるため、従来のやり方のようにポータルサイトからトラフィックを得るのは難しく当初苦戦しました。が、各ポータルサイトの反応を見ながらネタ選びや記事のつくり方を最適化していったところ反応が良くなっていきました」(川原崎 氏)。

 一方、編集長 神谷弘一 氏は、短期間で業界関係者の関心を集め、ソーシャルメディアでの拡散に協力する形となったことも後押しとなったと説明する。

 「一線で活躍している音楽ライターや評論家がリアルサウンドの主旨に共鳴して積極的に記事を書いてくれて、自身のTwitterやFacebookで拡散してくれたことも大きい後押しとなりました。業界関係者を味方にできたのは大きいです」(神谷 氏)

 業界全体が、いわば骨太のメディアとしての姿勢を評価していく。

 2013年10月2日にYahoo!JAPANへのニュース配信が開始した際、スタート直後でありながら1週間で3本以上がトピックに掲載され、広告の問い合わせも増加していった。

 「記事の信頼性や企画内容に厳しいヤフーさんのお眼鏡にかなったことは大きな自信となりました」と河原崎 氏は言う。


ゴシップへの警戒を払拭、サイト理念への理解が進む

 順風満帆に見える「リアルサウンド」だが、当初、レコード会社等へ説明した際は、「ゴシップ記事が出るのではないか」と警戒されていた。

 ところがサイトがスタートし、実際の記事を見てもらえるようになると「リアルサウンドというメディアへの理解が進んでいる」と編集長 神谷氏は語る。

 「これまでの音楽ニュースサイトとは一線を画する読み応えを重視した記事を歓迎する意見を聞く機会も増えました。

 特に業界への問題提起的な内容を含んだ、音楽プロデューサーの佐久間正英さんや、ミュージシャンの横山健さんのインタビュー記事への反響が大きかったですね。

 そういった方たちが、リアルサウンドの取材趣旨を理解して快く出てくださったことも、このサイトのコンセプトが業界内外で需要があるということを示していると思います」(神谷氏)

 プロデューサー河原崎氏は「スタート直後の最大瞬間風速の段階で、勝負はこれから」というが、月間2000万PVを超えるようになれば音楽メディアとしてはナンバーワンの座になれると考えられる中での快挙。

 今後の展開については「2000万PVはこれから1年で達成したいです。PV依存の広告のみならず、レコード会社や音楽配信企業等と提携して、もっと大きなビジネスに育てていければと考えており、ニュースメディア機能はあくまでその第一段階と捉えています」(河原崎氏)という。

 新興メディアの注目株のさらなる飛躍から目が離せなくなりそうだ。




【関連URL】
・Real Sound|リアルサウンド – 音楽・アーティスト情報とレビューの総合サイト
http://realsound.jp/
・サイゾー、音楽総合メディア「リアルサウンド」を新たにスタート 【@maskin】
http://techwave.jp/archives/cyzo_realsound_launching.html

蛇足:僕はこう思ったッス
maskin2011009rev.fw ゴシップそのものは、賛否両論があると思うが、実はゴシップは腕の立つ編集者やライターによって精密に組み立てられる領域だったりする。どの出版社も、ゴシップ媒体運営は優秀なスタッフで編成されているのは知られていない事実。ただ、戦い方には他の方法だってあるはず。特に新興メディアの領域ならば、ずば抜けたスモールチームで何かを変えられるはず。
僕自身も感じるそんな思いに共鳴かのごとく邁進するリアルサウンドを心から応援したいと思う。
著者プロフィール:TechWave 編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング → 海外技術&製品の発掘 & ローカライズ → 週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSのサービス立ち上げに関与。坂本龍一氏などが参加するグループブログ立ち上げなどを主導した。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。生んでは伝えるというスタイルで、イノベーターを現場目線で支援するコンセプトでTechWaveをリボーン中 (詳しいプロフィールはこちら)

Follow me

maskin

Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭から国内外のソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを経験。。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、ネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。直近では通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のIT系メディアであるスペインの「Softonic」に参加後、2016年からTechWave第三章として新興メディアの開発を再スタート。国内最大規模のスタートアップ&B2Bイベント「アプリ博」のオーガナイザー。

maskin [at] metamix.com
LinkedIn: maskin
Follow me