- STORES.jp、アイテム写真をプロカメラマンが撮影してくれる無料サービスの提供を開始【三橋ゆか里】 - 2013-01-24
- あの人のiPhoneの中がのぞけちゃうアプリ“Zwapp” - 2011-06-09
- スマートフォン時代のグルメ検索サービス、位置情報×写真で楽しむ“Spoon!” 【三橋ゆか里】 - 2011-06-04
1週間ほど前に、位置情報サービスの”Foursquare”がヒストリーチャンネルとタイアップしたというニュースを個人ブログで取り上げました。ヒストリーチャンネルは、その名の通り、さまざまな歴史を取り上げるTV番組。今回のキャンペーンは、チェックインしたユーザにその場所の歴史的情報を提供するというもので、歴史マニアや歴女にとっては十分なチェックインのモチベーションになるし、そうじゃない人にとっても、「バッチがもらえる」よりサービスを楽しむきっかけになりそう。ユーザが有益に感じる「情報」が主役のキャンペーンは、今後も増えていきそうですね。着々とその幅を広げていく位置情報サービスですが、今回は日本ではまだあまり馴染みのない”CauseWorld“というサービスをご紹介します。
“CauseWorld”も、FoursquareやGowallaと同様、チェックインを基本としたサービス。カフェやレストランに入ったらチェックインすることでポイントをためるんですが、CauseWorldの特徴は、たまった「カルマポイント」と呼ばれるポイントを24種類の慈善活動に寄付できちゃうこと。慈善活動には、起業家の支援・森林保護・癌治療・ハイチへの支援・飢餓救済などがあります。こんな慈善活動も加えてほしい!とリクエストを出すことも可能。CauseWorldのユーザは、加盟してるお店にただチェックインするだけで何も購入する必要はありません。実際の寄付を行うのはCauseWorldの参加企業で、現在のところP&G・シティバンク・Kraft Foodsの3社が参加しています。彼らが、ユーザのためたカルマポイントを寄付金に変えて慈善団体に提供する仕組みなんですね。
CauseWorldに参加することで、企業はCSRへの積極的な取り組みをアピールできるわけですが、その姿勢を広く伝えるためにユーザも協力してくれます。ユーザがカルマポイントをためて慈善活動に貢献すると、「Kraftの協力を得て、American Forestと一緒に木を植えたよ!」といった具合にFacebookの友達に共有することができるのです。チェックインの他に、P&Gは歯磨き粉や顔用クリームなどの製品のバーコードをスキャンしたユーザにカルマポイントを与えるといったキャンペーンも実施しているそう。ちょっとした遊びが加わるし、実際に購入した場合は与えるカルマポイントを増やしてもいいかもしれないですね。CauseWorldが昨年末にリリースされてから約4ヶ月、参加企業は既に40万ドル(4月21日時点の為替レートで3725万円)の寄付を行ったそう。CauseWorldを運営するShopkickには参加企業が支払う額の20%が入るそうです。
今すぐにでも参加したい!のですが、残念ながらこのiPhoneアプリ、日本のAppストアからはダウンロードできないみたい。仕方なくアメリカのApp ストアにつなげているiPadでダウンロードしてみましたが、日本は完全圏外。日本の企業が参加してくれることを願うしかなさそうです。ちなみに”CauseWorld”はAndroidアプリとしても提供されています。それにしても2ヶ月で30万人がダウンロードしたというから凄い勢いですね。もっとソーシャルな要素を高めて、Grouponに近い形で自分の友達や仲間を集めることで何かひとつの慈善プロジェクトを動かせるようにしても面白いかも。日本からも、”CauseWorld”のボランティアになれる日が早くきますように。
肩書きウェブディレクター。ディレクションの他、翻訳やライティングなど、フリーでお仕事してます。ツイッターIDは”yukari77“。
個人で運営している【TechDoll.jp】というサイトで、海外のテクノロジー、ソーシャルメディア、出版、マーケティングなどの情報を発信しています。目指せタイムリーな情報発信!
これまで雑誌のECで→UIデザインのコンサル→ウェブ制作会社などを渡り歩いてきました。そこで得たスキル、人、全部かけがえのない財産。幸せの方程式は、テクノロジー(UI, IA..)×マーケ×クロスカルチャー×書く・編集。いま一番夢に近いとこにいる。
詳しいプロフィールはこちら。