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約1年ぶりに伊藤穣一さんと、じっくりお話する機会を持てた。月の3分の2程度は海外を飛び回ってネット関連のイベントや会議に参加しているだけあって、グローバルなITの潮流をよくご存じだ。いろいろとおもしろい話が出たのだが、幾つかピックアップ。
まず今はネットのオープンな文化が危機的な状況にあるという。通信やメディア関連の企業はこれまでネットの影響力に関しては様子見の立場を取っていたが、自分たちの既得権を守るためにいよいよ攻勢に転じている、というのが伊藤さんの過去10年の総括、今後10年の予測だ。ネットのオープンな文化を守ろうという人たちと既存勢力との戦いは激化する一途で、どちらが勝つかは予断を許さない状態だという。
ネット関連技術の標準化組織は既にいくつかあるが、その多くは草の根の団体。それを国連組織の中に組み込もうという動きもあるようだ。そうなれば、民間ではなく国家がネットを制御することになる。
こうした政治的な動きとは別に、産業の分野での次の10年を予測してもらった。伊藤さんによるとキーワードは、ユーザー・ジェネレーテッド。一般市民が発信する情報が産業を変えていくという。
メディアの世界では「市民参加型ジャーナリズム」とかが、その顕著な例。ゲームの世界では、ユーザーがゲームのプログラムのモジュールを自由に開発できるものが人気だそうだ。一般的な商品に関しては、ブログのようなユーザー・ジェネレーテッド・コンテンツの中から消費者の嗜好を探してきて商品開発に役立てるというマーケティングが一般的になるという。