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本タイトル: テレビCM崩壊
コメント:
最近、広告業界のことが気になる。ここ何年かメディア業界の今後のことばかり考えてきたが、メディアの変化は広告を変え、広告の変化がさらにメディアを変える、と思うようになってきた。メディアの今後を占うためにも、広告業界の「今」を知っておくべきだと考えている。
最近翔泳社から発売された「テレビCM崩壊」を読み始めたが、米国の広告業界の「今」とこれからのあるべき姿がそこに描かれている。広告業界の人はもちろん、メディア企業の人間も読むべきだろう。
以前、某新聞社の電子メディアの責任者が「広告主はもっと勉強してほしい。もっともっと新しい広告手法を編み出して、ネットメディアの収益向上に努めてほしい」と嘆いているのを聞いたことがある。しかし新しい広告手法の開発を広告業界だけに任していていいのだろうか。米国のヤフーなどのネットメディアは、自ら新手法の開発に力を入れている。「テレビCM崩壊」の中でもダウジョーンズ系のネットメディアが開発した新しい広告手法の話が紹介されている。「ネットは儲からない」と嘆いているだけではだめなのだ。
このほかにも自分の中で漠然と考えていたことを明確な文章で断言していてくれたり、自分の中で答えが出なかった問いに対する解答を出してくれていたり、久しぶりに自分の情報ニーズにぴったりとマッチする本に出合えたという感じがする。
あまりにも学ぶところが多い本なので、この本の中で僕がおもしろいと思ったところに対する感想を、これから何回かに分けて書いていきたいと思う。
評価:
評価者: 湯川鶴章
評価日付: 2006-07-25