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オムニチュア株式会社の水嶋ディノさんにお話をうかがった。
【注意】最初のビデオは5分ほどのダイジェスト版です
以下、気になった部分をメモした。必ずしも一語一句正確なメモではありません。
- ウェブ解析ツールを中心とした最適化ツールを提供
- ユーザーがどういう形でサイトに入ってきて、サイト内でどういう活動をして、どういうビジネス的結果に結びついたかを総合的にとらえて分析し、分析結果に基づいてウェブサイト上の変更や経営判断を行うためのツール
- 一般的なアクセス解析と違うのは、サイトに来てからの行動だけではなく、来るまでの経緯、訪問後の結果まで統合的に把握、分析するため。
- 「サイトカタリスト」
- サイトの訪問データを収集し、データを処理し、データベースに蓄積するとともに、データを参照するレポートを生成するためのエンジン
- 「ディスカバー」
- SiteCatalystと同じデータ基盤を解析するためのBIツール。データ解析の専門家のためのツール。
- このほかにも「サイトカタリスト」を拡張するためのツールとして、ウェブ解析データに基づいたSEM(有料検索連動型広告)キャンペーンを行うための自動入札、自動最適化を行うための「サーチセンター」がある。
- 海外市場ではサイト内の行動ターゲティングを実施する「タッチクラリティ」、どちらのコンテンツがよい結果につながるのかというABテストを実施する「オファーマティカ」、ウェブ解析以外のマーケティング技術やビジネスに関わる技術との連携を実現する「ジェネシス」といったツールを提供している。
- 「サイトカタリスト」
- 2006年度世界シェア第1位。
- サイト上の行動以外に、どこから来たか(リファーラー)などが詳しく分かる。例えば検索エンジンから来たのであれば、検索キーワードが何であるのか。通常の検索から来たのか、検索連動型広告から来たのか。サイト内検索ではどういうキーワードで検索したのか。顧客関係管理(CRM)などウェブ以外のところで行った活動もサイトカタリストの分析データと一緒に取り込むことが可能。顧客識別番号とクッキーデータをひもづけられれば、オンラインの行動の結果、どのようなオフラインの行動になったかを関連付けてみることができる。
- 2700社以上が利用(【注】インタビュー後にVisual Sciencesの買収が完了。現在利用企業数が4000社)てしており、これまでにも現場ニーズに基づいた機能拡張を行ってきたので、必要とされる機能はすべて備わっている。また業種、サイト種別にどのようにウェブ解析を利用すべきかというコンサルティングも実施。
- 「ディスカバー」
- 「サイトカタリスト」が、企業内の役職に応じた情報を分かりやすくレポーティングするというツールであることに対し、「ディスカバー」はより深い分析をリアルタイムで行うもの。過去のデータの中からセグメントを抽出したりする。
- 2006年に日本支社(2005年から国内でのビジネス展開を開始)。日本では200社が利用。
- データを経営判断に結びつけるには、ある程度ノウハウが必要。
- ウェブ上での活動の割合が、企業活動全体の中で年々増している。企業内でノウハウを蓄積して活用しようという動きが見受けられる。
- 「サーチセンター」
- 「サイトカタリスト」と密連携。コンバージョンが起きたかどうかを基準に入札を調整するというものはあるが、サイトカタリストで把握できるすべての訪問データ、例えば何度目の訪問で資料請求したか、何点購入したかなどのデータすべてを、自動入札の判断の材料にすることができることが、大きく異なる点。こういった指標に基づいてルールを設定すれば、自動的に入札が最適化される。
- 「タッチクラリティ」
- 行動ターゲティング広告とは違う。サイトに訪れたユーザーの行動履歴を把握し、ユーザーごとに最適のコンテンツを出していく技術。属性ターゲティングではなく、あくまでもどういった情報にアクセスしたかで、サイト内のコンテンツの表示を変えていく。
- 「オファーマティカ」
- ABテスト、多変量テストを行うための仕組み。ウェブサイトの中の特定のコンテンツを比較するためのテスト手法。例えば、トップページの広告枠があったとすると、広告原稿を2種類用意して、どちらの原稿のほうがクリック数が多かったかを調べることができる。ABテストは1つの要素を交換するというものだが、多変量テストは、複数の要素を同時にいろいろ変えて最適なコンビネーションを見つけ出すためのもの。
- 「ジェネシス」
- マーケターは、ウェブ解析だけではなく、広告配信、電子メール配信、サイト内検索技術などさまざまなテクノロジーツールを使っている。これらの情報をそれぞれのツールの中に閉じ込めておくのではなく、ウェブ解析のデータと統合して持ち、また運用するための連携を実現するためのツール。人気ツールのベンダーと協力して、既にマーケターが利用しているような人気ツールをあらかじめ、つながるように用意してある。
- すべての顧客との接点における活動、出来事を統合的に把握し、それに対してオンライン、オフラインを問わずアクションを起こす。そのプラットホームのようなものができてくるのではないかだろうか。
- それは広告かもしれないし、マーケティングかもしれない。広告もマーケティングの一部とすればマーケティングかもしれない。もしくはビジネスのやりかた自体になるのかもしれない。
- フォレスターリサーチ「マーケティング・テクノロジーバックボーン」
- 「マーケティングは危機的状況。新たな消費者傾向や顧客接点、チャネル横断的なマーケティング施策の連携や、ROIに対するプレッシャーにより、企業がマーケティング部門の役割や組織を見直し、新たなビジネスプロセスを構築することを迫られている」
- ウェブを使ったマーケティングが出て来た段階で、これまでなかったようなマーケティングの数値管理が可能になり、費用対効果も明確に見えるようになっている。「広告の半分は無駄なのは分かっている。分からないのはどちらの半分かだ」というようなことは、もう当てはまらない。「総合的にはうまく行っている」ということでは許されない時代になっている。
- マーケティングを業務プロセスとして管理していかなければならない。そのためにテクノロジーが重要になっている。
- 【事例】ハピネットオンライン
- オンラインでホビーグッズを販売。サイトカタリスト、サーチセンターを利用。
- 検索キーワードをチェック。
- 「くすぐりエルモ」を検索キーワードに、ハピネットオンラインに入ってくるユーザーがある日、急増。調べてみると、前日テレビで有名人がこのおもちゃに言及していたことが判明。検索が増えてことをきっかけに、仕入れ対策を取ったり、予約販売を用意するなどの対策を打つことで、突発的なヒットを早い段階で察知し、ビジネスチャンスに転換することに成功した。
- 自然検索のキーワードやサイト内検索のキーワードに基いて、検索連動型広告のキーワードの戦略を設定している。どういうキーワードによる検索が一番購買に結びついているか、高い購入単価に結びついているか、などの情報を参考にして、検索の戦略を立てている。
- ランディングページの最適化
- 「クリックマップ」というツールは、ウェブページ上にオーバーレイを表示することで、どのページ要素がクリックされているか、どのページ要素がクリックされた結果、どういった売り上げにつながっているか、を視覚的に表現できる。
- 単純にクリックの数ではなく、コンバージョンの数や、再訪問の数などで、ランディングページの表示を入れかえることができる。、
- 「サーチセンター」
- キャンペーンのメンテナンスが大変。入札金額を変えていったり、広告コピーを変えていったりするのが大変。人的コストがかかり、機会損失が起きていた。サイトカタリストとサーチセンターを導入することで、どのキーワードに幾ら入札することで幾らの売り上げにつながったか、という広告費用対効果を把握できる。その上で「このキーワードならこれだけの広告費用対効果が出ているので、幾らまで入札していい」というビジネスルールを設定しておくと、サーチセンターが自動的に入札してくれる。その結果、サーチセンター導入後は、広告費用対効果がオーバーチュアでは53%向上、グーグルでは20%向上した。すべて自動で、これだけの効果が出る。
- オンラインビジネス最適化のプラットホームのプロバイダーとしてやっていく。ウェブ解析はごく一部。