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インフィニティ・ベンチャーズ・サミット(IVS)の取材で札幌にきている。以前はNILSと呼ばれていたイベントだ。
プレイベントとして海外の参加者中心のディナーパーティがあったので、それから参加したのだが、非常にみんなパワフルだ。こちらまで元気をもらえるようでうれしい。
取材の結果は、会社の媒体の1つに書くのと、MarkeZineにも特集を組んでもらい連載するつもり。
ディナーパーティでいろいろな人と話したのだが、trampolineという企業向けソーシャルグラフ解析のツールを開発したイギリスの会社のCharles Armstrongさんの話が面白かった。
従業員がこのツールに対して、ブログなどのソーシャルメディアでの活動をどの程度公開するかを設定すると、このツールが自然言語解析なんかを実行して、従業員の中でだれがどのような情報や、スキル、人脈を持っているか表示してくれるのだそうだ。web2.0時代のナレッジマネジメントツールというような感じだろうか。
工業化社会にはピラミッド型組織が効果的だったけど、情報化社会にはもっとP2P的な組織が向いている、ということは以前から漠然と考えていた。この時代の移り目に際して、多くの企業は、機能しなくなったけれど今すぐに廃止するわけにはいかなくなったピラミッド型の正式な組織と、もっと有機的で非公式な人的ネットワークの両方を維持している。実際に成果を上げるのは非公式な人的つながりであることが多い。
例えば新しい事業のアイデアは、公式な会議で生まれてくることはほとんどない。たまたまだれかと雑談する中で生まれてくることが多い。
何か新しいプロジェクトを動かすときも、組織横断的に有志を集めた非公式ワーキンググループでほとんどのことを決め、その決定事項を正式なピラミッド組織である○○委員会で承認するということが多い。
この有機的、P2P的な組織作りがより簡単にできるようなツールとしてtrampolinが利用されるのだそうだ。
工業化社会に向いた組織を、情報化社会に向いた組織に変えていくにはどうすればいいのか。こうしたシステムに加えて、全社的な意識変革も必要だと、Charlesさんは言う。
んー、なかなか面白いテーマだ。これで本を書けないかしら。
IVSは5日午後から正式スタート。いろいろ面白い話が聞けそうで楽しみ。
以前はNILSと言えば、国内ベンチャー企業の経営者の集まるイベントというイメージが強かったけど、今回は海外参加者が多いので、海外の情報を得るのにもいい機会になっている。
海外のイベントに参加しても、他の参加者と情報交換がなかなかうまくいかないことが多い。だって、そうした海外イベントに参加する人の中で、日本の状況に興味のある人はそう多くないから。こちらにあまり興味を持っていない人からは、あまり情報をもらえないんだ。
でもIVSに海外から参加する人たちは、日本の状況に興味があるからこそ参加している。情報交換も活発になりがちだ。
IVSは、なかなかいいイベントになってきていると思う。情報化時代においても、日本がアジアのハブでなってくれればいいのだが・・・。微力ながらお手伝いしたいと思っている。