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ChromeはクラウドコンピューティングのOSになる。GoogleはChromeでブラウザ戦争を再発させ、Microsoftの牙城を切り崩そうとしている。Google対Microsoftの構図がますます鮮明になった-。
まあ妄想をかき立てるような話題ではあるので、いろいろ考えるのは勝手だけど、中の人はMicrosoftへの対抗意識で動いてるんではないと思うよ。これまで取材したGoogleの人たちは、割とひょうひょうとしていたし。
ではなぜGoogleがChromeを作ったかと言うと、技術革新を進めたいのと、広告ビジネスで先に進みたいから。そういう当たり前の理由なんだと思う。
いわゆるクラウドコンピューティングと言うのかもしれないけど、ネット上のメールソフト、ワープロソフト、地図ソフトといったものをどんどん進化させたくても、それを使うためのクライアント(つまりブラウザ)が進化しなければ意味がない。これまではモジラに協力してfirefoxを進化させるのに協力してきたんだけど、もう待ってられない。自分たちで好きなようにやりたいので、ブラウザを自分たちで立ち上げますってことなんだろう。
もう1つの理由は広告。Googleって世界最大の広告会社になってるわけなんだけど、DoubleClickを買収してこれからますます広告事業を拡大しようとしている矢先に、MicrosoftのIE8のプライバシーモードとかでcookie利用を拒否されるなことが一般的になればそれこそ困ってしまう。cookieとかでユーザー属性を判断して一人一人にあったターゲット広告で一山当てようというところなのに・・・。
ええい、それならいっそのこと自分たちでブラウザを作って普及させてしまえ、っとことなんでしょう。
うそだと思うなら、Chromeをインストールする前の使用許諾書みたいなのをすみずみまで読んでごらん。「広告に利用することもありますよ」って書いてあるから。
まあGoogleは営利企業だから営利を追求しても問題ないし、僕は僕のブラウザ利用履歴がGoogleに記録されてもいいと思っているけど。
さて、ChromeがIEの牙城を崩すのか、と言えば、現状ではありえない。だってfirefoxはイノベーションでIEの先を走ることが多いんだけど、firefoxのシェアはまだ2割前後。優れているから普及するというわけじゃない。ほとんどのユーザーは、ウェブを見れるという程度で十分満足で、その程度の使い方ならパソコン買ったときについてくるIE使うだけでいいし、firefoxをダウンロードするのも面倒・・・。普通はそういう感じなんでしょう。
今後Googleがウェブ上のアプリを強化させ、簡単に無料ですごいものが利用できるようにして、「これらのアプリを利用するにはChomeが必要です」となれば、Chromeが普及する可能性はある。
でもChromeのシェアを伸ばしたいというより、Chromeを技術革新の先導者にさせてオープンソースで技術を他のブラウザにも提供し、1)蓄積されたユーザー情報をベースにした「おもてなし」を実現するウェブの時代、2)アプリが個々のパソコン上にインストールされていた時代からウェブ上にアプリが存在する時代へ、一気に時計の針を進めたいのだろう。