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アマゾンなどでも「この本を買った人はこんな本も買っています」というところで「次世代マーケティングプラットフォーム
」が「明日の広告
」や「コミュニケーションをデザインするための本
」などといったバリバリの広告マンが執筆した本と並べられたり、ブログなどでも比較されたりしている。
でも僕の本は他の広告本とは根本的に違うと思っている。
どんな本かということは前のエントリーに書いた通り。「技術革新は周辺で起こる」ということだ。
僕の本ではコアな部分と周辺のグレーの部分の全体の今後の推移を見通している。コアな部分はマス広告、グレーの部分はマーケティングプラットフォーム、つまり売るための仕組み、と便宜上分けたほうが理解しやすい。でも本当は、コアな部分は、個人のスキルや能力に立脚した個人戦であり、グレーの部分はテクノロジーをベースにした団体戦、というふうに分けて考えている。そう書いてもちょっと分かりにくいので、この部分は本の中で比較的丁寧に説明したつもり。
「クリエイティブかテクノロジーか」「テクノロジーでモノは売れない」「クリエイティブとテクノロジーの両方をうまく使うことこそ大事」などという議論は、コアの領域の議論である。クリエイティブとテクノロジーの双方をうまく使うことが大事だというのはその通りで、そこのところを詳しく知りたいのであれば、「明日の広告」や「コミュニケーションをデザインするための本」「クロスイッチ」などの本のほうが僕の本などより絶対に優れている。当たり前だけど。
これらの本は、現場の広告パーソンが読めば今日からでも役に立つ本である。
そのコアの領域では僕が逆立ちしたって広告のプロを超えるような提言などできるわけがない。そこで僕の本の中ではグレーの領域の事例を中心に掲載した。今日、広告会社の仕事とさえも認識されてもいないようなテクノロジーの領域の話である。現場の広告パーソンが読んでも、いま抱えているプロジェクトにはまったく役に立たないだろう。
ではだれに向けたメッセージかと言えば、経営者層である。それに経営マインドを持つべき中間管理職。そしてこれからの長いキャリアの中で大きな変革を避けられないであろう若者である。目の前のコアの領域だけを見ていれば、知らない間に大きな津波が押し寄せることになりますよ、というのが僕のメッセージである。