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テキストがタイムラインを埋める”ツイッター”や、”Ustream“、”Twitcasting“に代表される動画による情報発信。わたしたちのコミュニケーションには、テキストや写真、動画が溢れています。そこから取り残された「音声」に着目したのが、先日1歳の誕生日を迎えたUK発のオーディオブログサービス”Audioboo“。ツイッターがテキストのミニブログなら、Audiobooは音声のミニブログ。2009年3月のローンチ以降、登録ユーザ7万人、250万以上の視聴を記録し(2009年10月末時点)、今なお順調にユーザ数を伸ばしています。1周年記念を祝って、3月15日までの過去12ヶ月に20個以上の音声ファイル(booと呼びます)を録音したユーザに限って、録音ファイルの下書き保存機能や、通常の倍の録音時間をプレゼントしてくれるそう。
Audiobooは2009年3月にiPhoneアプリとしてローンチしたサービス。その後Androidにも対応し、スマートフォン以外の携帯に対応するPhoneBoo、連動したウェブサイトもローンチ。ブラックベリー、ノキア、Windows Mobileへの対応も予定しているそう。今回の1周年記念にウェブサイトがリニューアルされ、音声再生をHTML5に準拠させることでiPadでも閲覧できるようになったそうです。(古いブラウザでは自動的にFlashに変換)そう、Audiobooは留まることなく進化を続けている音声サービスのイノベーションなのです。
Audiobooの機能はいたってシンプル。無料アプリを使って最長5分までの音声ファイルを録音することができます。ショッピング中にiPhone片手につぶやくも良し、自分で作った音楽やインタビューを録音するも良し。自分がDJのFMラジオ局を作るイメージですね。録音した音声ファイルには位置情報、写真、タグを紐づけることができます。アップした音声ファイルはAudiobooのタイムラインの他に、ツイッター、Facebook、Tumblrといった各種ソーシャルメディアとも連携させることが可能。またアップと同時にポッドキャストのRSSも作ってくれるので、簡単にポッドキャストデビューができるのも嬉しい。他ユーザの音声ファイルにコメントをしたり、好きなユーザをフォローするといったソーシャルな機能も楽しめます。私も自己紹介を兼ねて自分のページを作ってみました。Audiobooについて書いてるよって録音したら、早速Audiobooを作っているmarkrockさんからコメントをいただいちゃいました。ウェブへのEmbed(埋め込み)もこんな感じにサクッとできちゃう。
ちょっと不便に感じたのは、公開・非公開が設定できなかったり、録音したものを下書き保存ができないこと。そんなユーザのためにあるのがAudiobooのプロ版。ブロガーやポッドキャスターを対象にしていて、年間利用料は36ポンド(3/14日時点で約4,954円)。音声の録音時間は、無料版の5分の倍の10分、音声ファイルの下書き保存もできちゃう。また、ひとつのアカウントに複数ユーザが投稿することもできるので、コミュニティなどで活用するのもアリかも。私が何より惹かれたのは、録音した音声を自動的にテキストに変換してメール送信してくれるという機能(まだ日本語対応は確認できていませんが)。既にガーディアン、フィナンシャルタイムズのテクノロジー部門、BBCロンドン、FA Cup FinalのITV.comといったメディアによって利用されています。
Audiobooの類似サービスには、”ipadio“なんかがありますが、ipadioはビジネスユースをターゲットにしている点で異なります。ツイッターアプリでは”Tweetmic“もありますね。ポッドキャスティングは2004年頃に登場した技術ですが、結局一般に普及するに至っていない残念なテクノロジー。Audiobooはその手軽さから、音声で伝えることを広く一般に普及させる力を持ってるんじゃないかと思います。プライベートで顔出しNGはあっても、声出しNG!という方は少ない気がするし。映像のゼロかイチかではなく、声で残すことでロギングの幅を広げることもできる。少し前に、幼い頃の私の声を録音したカセットテープを発見しました。「大きくなったらパパと結婚する!」なんて宣言するチビっこの声。残すなら動画で、という今だからこそ、敢えて想像力に余地を与える音声で記録してみるのもいいんじゃないでしょうか。
肩書きウェブディレクター。ディレクションの他、翻訳やライティングなど、フリーでお仕事してます。ツイッターIDは”yukari77“。
個人で運営している【TechDoll.jp】というサイトで、海外のテクノロジー、ソーシャルメディア、出版、マーケティングなどの情報を発信しています。目指せタイムリーな情報発信!
これまで雑誌のECで→UIデザインのコンサル→ウェブ制作会社などを渡り歩いてきました。そこで得たスキル、人、全部かけがえのない財産。幸せの方程式は、テクノロジー(UI, IA..)×マーケ×クロスカルチャー×書く・編集。いま一番夢に近いとこにいる。
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