サイトアイコン TechWave(テックウェーブ)

ソフトバンクがGoogleケータイ、4月下旬発売=最新バージョンでドコモと真っ向勝負【湯川】

 ソフトバンクの孫正義氏は、都内で開催されたソフトバンクOPEN DAYイベントで、ソフトバンク初のGoogle製OS「Android」搭載機種を発表した。HTC製の「Desire」と呼ばれるタイプの機種で、SoftBank X06HTとして4月下旬に発売予定という。

 GoogleのAndroid搭載ケータイとしては、NTTドコモがソニー・エリクソン製のXperiaの発売を4月1日に予定している。ソフトバンクのDesireはドコモのXperiaと真っ向からぶつかることになるが、孫氏はイベントの中でドコモXperiaの機種との比較表を表示し、ドコモXperiaのAndroid OSのバージョンが1.6なのに対しソフトバンクDesireは2.1であることを指摘し、スペック的に優れていることを強調。「技術的に最先端を行かないと気がすまないんです」と胸を張った。

▼スピード感ではソフトバンク優勢

 「OSのバージョンが違うとどれほどの違いになるかは、先進的な皆さんにはお分かりいただけるかと思います」と孫氏が言うように、Android OS1.6と2.1では大きな違いがある。ドコモのXperiaを購入しようというユーザーは先進的なユーザーであるとみられることから、今回の発表でXperiaの買い控えが起こる可能性がある。この辺りは、孫氏という強力なリーダーシップを持つソフトバンクのスピード感の勝利といえそうだ。ただドコモもすぐにOSをバージョンアップしてくる可能性は十分に考えられる。


 孫氏は「Twitterも載る。地図上にマークをつけることもできる。地図を音声で検索できる。マルチタッチも可能。Flashも対応している。光学ジョイスティックも搭載されている」とその特徴を手短に説明した。

▼Twitter連携に期待

 HTCのサイトではDesireのFacebookとの連携機能を強調していたが、日本ではFacebookよりTwitterのほうが普及しているため、Twitterとの連携に切り替えたようだ。ソフトバンクの発表文では「アドレス帳やメール、TwitterなどのSNSを連携させ、それぞれの更新情報をリアルタイムに表示する機能や、メッセージを複数のSNSへ一斉配信する機能などに対応し、より便利なコミュニケーションスタイルを実現します」とある。「リアルタイム表示機能」とは何だろう。メールやTwitterのメッセージの一部をトップ画面にプレビュー表示させることだろうか。アドレス帳との連携とは、Twitter上の友人リストをアドレス帳に取り込み、アドレス帳の中でTwitterの活動を確認できるようなものなのだろうと思われる。

 スマートフォンがソーシャルメディア端末として人間関係を持ち運べるようになる、というのがソーシャルメディアの未来だとわたしは考えているのだが、その方向へ一歩前進する端末になるのではなかろうか。(関連記事;Twitterは人間関係そのもの。ソーシャルメディアは社会の基盤になる【湯川】ソーシャルメディア化するケータイ=Asurionに見る近未来

▼Google Earthの音声検索

 孫氏は「地図を音声で検索できるので便利になる」と話していたが、確かに地図の音声検索は使ってみたい。Googleの音声検索はほかの音声入力と比べると圧倒的に精度がいい。Googleは文字で検索する際に入力ミスすると、「もしかして?」と同じような単語の入力ミスではないかたずねてくる。膨大な数の検索データを持っているからこそできるレコメンデーション機能だ。これを音声検索にも応用できるので、少々マイクの感度が悪くても、発声に訛りがあっても、正しく認識してくれる。ケータイ片手に最寄のカフェなどを音声入力で簡単に検索できれば、非常に便利だろうなと思う。

 ただ発表文によると、Google Earthが音声で検索できるようになるという。どうしてGoogleマップではないんだろう。よく分からない。

 ソフトバンクが発表したスペックなどの詳細は以下の通り。

1. 主な特長(予定)

3.7インチ有機ELディスプレー、1GHzの高速CPU「Snapdragon®」、最新のAndroid 2.1を搭載したハイスペックなAndroid 搭載スマートフォン
薄さ11.9mmのスリムボディーに3.7インチ有機ELディスプレーを搭載。高精細で鮮やかな大画面ディスプレーで写真や動画、ウェブなどを快適に閲覧できます。OSは、最新のAndroid 2.1を搭載し、指の動きにあわせてズームやピンチが可能なマルチタッチ機能など多彩な操作性を実現。CPUは、高性能1GHzの「Snapdragon®」を採用し、容量の大きいデータの操作や、ブラウジングなどを快適に行えます。また、光学ジョイスティックを採用し、ブラウジング時などの細やかな操作性にも優れています。

HTC Senseで従来のスマートフォンの常識を超える操作性を実現
ユーザーのニーズに合わせたカスタマイズが可能なユーザーインターフェイス「HTC Sense」を搭載し、7つの画面にさまざまなウィジェットやアプリケーション、メニューのアイコンなどを自在に配置できます。また、アドレス帳やメール、TwitterなどのSNSを連携させ、それぞれの更新情報をリアルタイムに表示する機能や、メッセージを複数のSNSへ一斉配信する機能などに対応し、より便利なコミュニケーションスタイルを実現します。

Androidマーケット™ 、Gmail™やGoogleマップ™など多彩なGoogle™サービスやFootPrints™機能に対応
Android向けアプリケーションを配信する「Androidマーケット」にて世界中のさまざまなアプリケーションをダウンロードし自在に楽しめます。また、最新のAndroid 2.1搭載により、Google Earthの音声検索や、タッチ操作などで反応する動く壁紙「ライブ壁紙」に対応しています。さらに、GmailやGoogleマップ、YouTube™ などのGoogleサービスを快適な操作で利用することができます。HTC独自のFootPrints機能では、撮影した写真に、位置情報や音声、テキストなどを記録することが可能です。これにより位置情報を利用し、地図上に写真や日記を残すことなどができます。

2. 主な対応サービス・機能(予定)

* ミュージックプレイヤー
* Bluetooth®
* ウェブブラウザ
* 世界対応ケータイ
* 3Gハイスピード 7.2Mbps
* GPS
* Eメール(POP3/IMAP4)
* SMS
* Flash Lite™(4.0)
* YouTube
* Microsoft Exchange Active Sync連携
* FMラジオ

3. 主な仕様(予定)
製品名 HTC Desire SoftBank X06HT
通信方式 国内 W-CDMA方式
海外 W-CDMA方式、GSM方式(850/900/1,800/1,900MHz)
サイズ(幅×高さ×厚さ)/重さ 約60×119×11.9mm/約135g
連続通話時間/
待受時間 W-CDMA網 約390分/約360時間(静止状態)※
GSM網 約400分/約340時間(静止状態)※
ディスプレー 約3.7インチWVGA(800×480ドット)有機EL(最大6万色)
モバイルカメラ(画素数/タイプ) 有効画素数約500万画素/CMOS(AF対応、LEDフラッシュ)
外部メモリー/推奨容量 microSDHC™カード(2GB同梱) /最大32GB
外部接続機能 Bluetooth®(Ver.2.1+EDR)、無線LAN(IEEE 802.11b/g)、microUSB
OS Android 2.1 with HTC Sense
カラー(写真参照) ブラウン

モバイルバージョンを終了