ドコモ回線でiPhone4/iPad利用可能、日本通信が格安microSIM発売へ(追記あり) 【増田(@maskin)真樹】

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Editor In Chief at TechWave.jp

1990年代初頭から記者としてまた起業家としてITスタートアップ業界のハードウェアからソフトウェアの事業創出に関わる。シリコンバレーやEU等でのスタートアップを経験。日本ではネットエイジ等に所属、大手企業の新規事業創出に協力。ブログやSNS、LINEなどの誕生から普及成長までを最前線で見てきた生き字引として注目される。通信キャリアのニュースポータルの創業デスクとして数億PV事業に。世界最大IT系メディア（スペイン）の元日本編集長、World Innovation Lab(WiL)などを経て、現在、スタートアップ支援側の取り組みに注力中。

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ソフトバンクの契約以外でiPad/iPhone4の3G通信が使えるようになるかもしれない。日本通信社長三田聖二氏は8月4日、Twitterで「MiroSIMまもなく。」と発言。8月6日付の日本経済新聞・朝刊では「iPhone4、ドコモ回線で利用可能に日本通信が月内にも」と報道された。日本通信はドコモの通信回線を使用した格安定額データ通信カードを提供しており、今回iPhone4に対応できるmicroSIMモデルの通信カードが発売される見込みだという。なお、このカードは日本通信が提供するもので、従来のドコモの契約で利用できるというわけではないのでご注意頂きたい。

日本通信 bモバイルSIM U300
1年(365日)使い放題
パッケージ
BM-U300-12MS

[POWERD_BY @tweejp.tools]

これまでTechWaveでお伝えした通り、SIMカードにはサイズがある。iPhone3GやXperiaなどのスマートフォンはminiSIM。iPhone4やiPadは一回り小さいmicroSIMで、日本通信はSIMフリー端末で使用できる格安miniSIMカードを提供してきたが、microSIM製品はなく、出荷が期待されていた。(サイズの違いはこちらを参照)

日本通信が使用する通信回線を提供するNTTドコモは2010年1月の決算発表時にmicroSIMの投入を「数ヶ月以内」としていたので、予想通りの展開となったことになる。

microSIMはiPhone4だけでなく3GモデルのiPad(データ通信のみ)でも使用されている。iPadには特別な条件があり、(APN=Access Point Nameの違いからか?)iPhone4で使えても使えない可能性もあるが期待は持てる。注意点は、iPadもiPhone4もソフトバンクが販売するモデルでは使用できない点。いずれも細工が施されている(SIMロック)ので、海外モデルなどSIMロックがかかっていないモデルを入手する必要があるところ。

この点、日本経済新聞の記事によると、日本通信は「独立系の携帯電話販売店や輸入会社に呼びかけ、本格的な輸入を促す」としている。また「SIMロックフリーとなる海外iPhone4はスクリーン表示で国内技術適合基準に準拠している」と同社は説明しているという。

SIMロックフリーの海外iPadについても国内技術適合基準はクリアされているため使用できる可能性があるが、技適マークのスクリーン表示は今のところ確認が取れていない。(技適マークは2010年4月28日から画面表示でも良いことになっている)

電波通信法のレベルで、このまま輸入iPadを国内で使用しても問題ないのか、総務省に以前確認をしたところ「基準をクリア」「技適マーク表示」の2点が原則必須。あいまいではあるが基本は正しく電波を使うことであるという。“マークが表示されていないじゃないか”とスピード違反的な問題視はされないように思われるが、iPadのマーク表示には注意した方がいいかもしれない。

なお、料金はデータ通信のみのプランはのminiSIM向けサービス「b-mobileSIM U300(30日使い放題)」と同額の月額2980円(税込)のようだ。b-mobileSIM U300と同じ販売モデルだとすれば、契約は月ごと。ソフトバンクのように何年何ヶ月も買い替えもできない状態にはならない上、NTTドコモのFOMAネットワークが使えるのが最大の利点となる。(契約はドコモ契約ではなく、日本通信と結ぶ)

この動きで気になるのはソフトバンクの対応だ。当然NTTドコモがmicroSIMカードを準備しているのを察知していたはずだ。SIMフリーiPhone4/iPadは、輸入やオークションで入手できるが非常に割高な価格設定になっていることが多い。そのため、大きな驚異とは判断しないのだろうか。それとも直接支援が決定したウィルコムPHSにからめた強力なモバイル・データ通信プランを投入するのだろうか。また、そもそもの回線提供元であるNTTドコモにiPhone/iPadを販売して欲しいという意見もある。いずれにせよ、国内モバイル通信における今年最大の注目テーマの一つといえるだろう。

(追記)
・日経新聞の報道によれば通話対応カードだとのこと(その場合、1000円無料通話ありで30日3870円(税込))契約で切り替えられる見込みか
(追記)海外輸入iPad/iPhoneの修理対応について
・iPadもiPhoneも販売した国と地域の管轄になるとのことで、修理の場合は販売された地域に戻さないといけない。そもそもアップルは世界統一で保証プログラムを提供しているが、iPad/iPhoneは例外とのこと→(8/7)一転アップルは国内修理対応を認めました。

(追記2)

まとめ

・iPhone4やiPadに挿入できるサイズの格安microSIMカードが日本通信から発売になる。
・対応するのはSIMロックが解除されたモデルのみ(国内販売はNG)海外モデルを輸入した場合、修理は販売国となる
・iPadは法的に国内で使用できるか確認が必要。また同じカードでも「iPhone4対応」とされた製品は使えない可能性がある。(iPad用も出してというリクエスト済)
・日本通信はb-mobileSIM U300というSIMカードを販売中、同じラインナップになると考えられる
・iPadの対応を含め正式な発表は後日(日本通信)

■ [Twitter] 日本通信社長の三田聖二氏のツィート
http://twitter.com/FSSanda/status/20239599733
■ [公式] 世界初のデータ通信MVNO 日本通信
http://www.j-com.co.jp/
■ 日本通信 b-mobile SIM
http://www.bmobile.ne.jp/sim/index.html
(bmobileSIM U300の通信速度は上り下り=300kbps超/300kbps超　ベストエフォート)

著者プロフィール：増田（maskin）真樹（twitter:maskin・metamix)

　1990年より執筆およびネットメディアクリエイターとして活動を開始。週刊アスキーを初め、日経BP、インプレス、毎日コミュニケーション、ソフトバンク、日経新聞など多数のIT関連雑誌で活躍。
　独立系R&D企業のマーケティング部責任者の後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの立ち上げに参画。帰国後、ネットエイジでコンテンツディレクターとして複数のスタートアップに関与。ニフティやソニーなどブログ＆SNS国内展開に広く関与。
　現在、複数のメディア系ベンチャー企業にアドバイザー・開発ディレクターとして関与。大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。書き手として、また実業家として長年IT業界に関わる希有な存在。

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