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“7インチ”は一大市場を作るか? サムソン発ティーザー動画と写真で考える【@maskin】

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 上の想像図は、筆者が1年ほど前に作成した7~10インチサイズのタッチパネル型デバイスだ(右から2つ目)。これが「iBook」の名前でリリースされるのではないかと予想していた。その後の2010年5月28日、ご存知の通り、アップルはこの予想よりも遥かに大きなサイズのiPadをリリースしている。

 iPadは革新的なコンピューティングデバイスだし新しい市場を切り拓いた,それはそれでいい。しかしながら、7インチサイズのタッチ型デバイスは、特に日本市場に最適で一大市場を形成するのではないかと思っている。なぜならちょうど新書とかコミックとか、移動中に持てる媒体のサイズと同程度だからだ。


 7インチのタブレットについては色々な動きがある。Appleから7インチサイズのiPadがリリースされるという噂はよく耳にするし、既にAndroid端末においては7~8インチの製品が登場している。

 8月24日未明、SamsungはAndroid搭載タブレット「Samsung Galaxy Tab」のティーザームービーを公開した。iPad対抗としてかなり力を入れた製品だということで話題になっている。こちらも7インチだ。


 「Samsung Galaxy Tab」はAndroid OSのバージョン2.2が搭載され、より洗練された操作性がウリになっているようだ。ウェブカメラはもちろんLEDライトも搭載されている。
 OSの差や仕様は各社いろいろあると思うが、ここでは7インチというサイズについて思索してみよう。

7インチサイズ考 ~片手で使えるか

 下の写真は、新書サイズの本と、「APad iRobot」という台湾メーカーが作ったAndroid端末を並べたところだ。iRobotは、報道機関等でしばしば「ニセiPad」として伝えられた製品だが、Android端末としてちゃんと動作する。筆者はリビング用メール&Twitter、Kindle端末として愛用している。

 一時、iPadとこの7インチAndroid端末を併用していたが、ハードウェア性能に大きな違いはあれど(iPadがかなり優勢)、7インチ端末は軽く小さいの取り回しのしやすさは圧倒的だった。OSの差はあるが使いやすさに大きな開きはないように思えた。

 以下は、NECが2010年6月に開催されたブックフェアで参考出展していたAndroid搭載「クラウドコミュニケーターLifeTouch」だ。電子書籍のデモを行っていたが、ご覧の通り、片手で読書を楽しめる。この場合、横幅が広くないことがポイントだが(iRobotは横幅がひろく片手はきつかった)、まさに新書サイズで快適だった。

 片手で快適読書ができるかどうか。「iPadだって電車に持ち込んで使う」という人もいるが、やっぱり大き過ぎる感じがする。iPhoneは不可能ではないが見にくいし(アプリのせいかもしれないが片手でページめくりがきつい)。ガラケーは読書可能で、実際ケータイコミックは急成長中だ。ただ、雑誌やマンガはちゃんとレイアウトされた状態のまま読みたいと感じるので、その点、7インチのタブレット型デバイスは魅力的だ。そもそもキンドルは一回り小さい6インチだ。このサイズなら小さめのバッグに気軽に入れられる。

 また、このサイズであれば、PSPやニンテンドーDSのような携帯ゲーム機の代替になる可能性も考えられる。ゲーム業界がアプリやソーシャルゲーム参入していることはご存知の通り。アップルiTV、GoogleTVなど、IT分野の家電参入の流れが著しい現在、より大きなパイ取りに動いてもしかるべきだ。

 7インチというサイズだけで夢を膨らませ過ぎ?そうかもしれないけど、全く無い話でもないと思う。

■ Samsung GALAXY Tab
http://galaxytab.samsungmobile.com/

著者プロフィール:増田(maskin)真樹twitter:maskinmetamix)
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 アスキーのApple系雑誌でライターデビュー。1990年より執筆およびネットメディアクリエイターとして活動を開始。週刊アスキーを初め、日経BP、インプレス、毎日コミュニケーション、ソフトバンク、日経新聞など多数のIT関連媒体で活躍。
 独立系R&D企業のマーケティング部責任者として教育・研究開発向け製品の輸入企画や開発、マーケティングに関与。雑誌ライターとして90年代を疾走後、シリコンバレーで証券情報サービス立ち上げに参画。帰国後、ネットエイジでコンテンツディレクターとして複数のスタートアップに関与。関心空間、富裕層SNSのnileport、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。
 現在、TechWaveのスタッフライター1号機として活動する他、書籍などを中心に執筆活動を展開。大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。スタートアッププロジェクトのアドバイザー等として活動する。書き手として、また実業家として長年IT業界に関わる希有な存在。詳しいプロフィールはこちら

蛇足:オレはこう思う

7インチが一大市場を形成する?
ふん、ないね、そんなこと。あったらTechWave編集長の座をマスキンに譲ってやってもいいぜ。(うそ)

まあ冗談はさておき、ひとのエントリーに「蛇足」を入れるという記念すべき第1回です。新しい記事の書き方にいろいろ挑戦してみたいと思います。

さて「オレはこう思う」なんですが、僕自身はやはりiPad並みの大きさ(9.7インチ)の画面がほしい。iPadと、iPhoneやiPod Touchとの違いって実は画面の大きさの違いが一番大きいと思っている。それ以外の違いがほとんどないのでiPhoneとiPadの両方持っている人の間から「iPadを使わなくなった」という声が聞こえてくるのだと思う。

でも僕自身は、iPadを重宝している。それは仕事上、パソコン向けのウェブページを見ることがほかの人よりも圧倒的に多く、ウェブページ閲覧には大きい画面のほうがやはり便利だからだ。当たり前の話だけど。

ウェブ上の情報の多数がパソコン向けのページである現状から考えれば、ウェブページを見て回るという用途が多い人にとってはiPadの画面の大きさがいいのだと思う。

それ以外の多くの人はiPhone、iPad Touchの3.5インチ画面で満足できるんじゃないかな。

ということは、デバイスは3.5インチ周辺と9.7インチ周辺の2種類の画面サイズで決まり。ウェブ上の情報の多数がパソコン向けのページである現状から考えれば、それ以外の画面サイズは中途半端だと思う。

ただ現状では9.7インチのiPadは少々重い。画面サイズというより重量が理由で、7インチを希望する人はいると思う。

またマスキンの言うように電車の中で新書やコミックを読む感覚のデバイスがほしいという人は7インチを求めると思う。いるにはいるが、それほど大きな市場ではないと思う。

みなさんはどう思いますか?

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