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米Amazon.comは、電子書籍リーダー「キンドル(Kindle)」の最新モデルを発表した。6インチモデルを刷新する形で、色はグラファイトとホワイト。Wi-Fi版が139ドルとおよそ12000円で購入できる。3G+Wi-Fi版は189ドル。8月27日に発売開始となる。
今回のモデルでは日本語表示にも対応。米電子書籍端末市場のトップシェアを誇るキンドルだけに、デザインはもちろん見やすさもレベルアップしているが、それよりもTwitterやFacebookへ対応したことに注目が集まりそうだ。
より見やすく、小さく洗練されたデザイン
今回のリニューアルの最大の特徴は軽量化。21%サイズが小さくなり、17%軽くなっている。さらにフォントの追加に加え50%コントラスト比が向上しより見やすく、快適に読書が楽しめるようになっている。
筆者は10年以上前から電子ペーパーの動向をウォッチしているが、もはやバックライトが無いデバイスとしては一定のレベルに到達しているのではないかと思う。もちろん、書籍を読むには十分な品質だ。
ソーシャル対応加速?
それ以外にも細かな機能拡張が行われている。
ネイティブで搭載されているPDFリーダーでは辞書引き機能やハイライトなどが可能になりより便利になった。また、TwitterやFacebookへキンドルから投稿できるようになっている。
さらに今回、Safariと同系統のWebKitベースのウェブブラウザも搭載されているとのことで、実験的とはいえ、どこまで対応するのか気になるところだ。
少なくともネット接続を前提とするキンドルは、iPadのような「新しいカテゴリのコンピューティングデバイス」は目指さないものの、電子書籍端末として今やネットの代名詞ともいえるソーシャルメディアと深く関わりを持つことで、読書にコミュニケーション&シェアの風を吹きこませようと考えているのかもしれない。
キンドル全モデル比較
これまで英語表示が基本だったということで興味がなかった人のために、現在のキンドルラインナップ3種類を比較してみよう。ご覧の通り、基本的にサイズの違いと考えてよさそうだ。
キンドル Wi-Fi
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キンドル 3G + Wi-Fi
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キンドル DX
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ディスプレイサイズ
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6インチ(対角) | 6インチ(対角) | 9.7インチ(対角) |
サイズ
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7.5インチ x 4.8インチ x 0.335インチ( 19.05cm x 12.19cm x 0.85cm) | 7.5インチ x 4.8インチ x 0.335インチ( 19.05cm x 12.19cm x 0.85cm) | 10.4インチ x 7.2インチ x 0.38インチ( 26.42cm x 18.29cm x 0.97cm) |
重さ
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8.5オンス(240.97グラム) | 8.7オンス(246.64グラム) | 18.9オンス(535.80グラム) |
ストレージ容量
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3500ブロック | 3500ブロック | 3500ブロック |
バッテリー寿命
(無線通信OFF時) |
1ヶ月 | 1ヶ月 | 2~3週間 |
バッテリー寿命
(無線通信ON時) |
3週間 | 10日 | 7日 |
1冊あたり60秒で取得可能
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✓ | ✓ | ✓ |
無料3G無線通信
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未対応 | ✓ | ✓ |
世界における無線通信対応
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100の国と地域 | 100の国と地域 | |
Wi-Fi(無線LAN)搭載
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✓ | ✓ | ✓ |
PDF標準対応
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✓ | ✓ | ✓ |
自動シンクロ機能
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✓ | ✓ | ✓ |
アーカイブ機能
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✓ | ✓ | ✓ |
テキスト読み上げ(英語のみ)
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✓ | ✓ | ✓ |
縦横表示切り替え
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✓ | ✓ | ✓ |
価格
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$139.00 12000円(1ドル87円換算) |
$189.00 16440円(1ドル87円換算) |
$379.00 32873円(1ドル87円換算) |
詳細(英語) |
詳細(英語) | 詳細(英語) |
ポイント
iPadとは違う、電子書籍閲覧デバイスとしての完成度は断トツのキンドル。電子ペーパーの品質向上だけでなく、TwitterやFacebookといったソーシャルメディア連携に目をつけた部分は評価できる。
今回のアップグレードは、既存のキンドルファンにとって進化ととらえられ好感されている。新規の日本ユーザーの場合、キンドルの利用は米Amazon.comのアカウントが必要であることなどから、まだ爆発的普及には至らないだろうが、Amazon.co.jpが本格対応し、日本語のコンテンツが出れば十分な競争力があるだろう。
(追記)日本語表示対応について
記載はプレスリリースにはなく商品紹介ページにあり、かなりわかりにくい場所にあるので抜粋します。
Support for New Characters
Kindle can now display Cyrillic (such as Russian), Japanese, Chinese (Traditional and Simplified), and Korean characters in addition to Latin and Greek scripts.
1990年より執筆およびネットメディアクリエイターとして活動を開始。週刊アスキーを初め、日経BP、インプレス、毎日コミュニケーション、ソフトバンク、日経新聞など多数のIT関連雑誌で活躍。
独立系R&D企業のマーケティング部責任者の後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの立ち上げに参画。帰国後、ネットエイジでコンテンツディレクターとして複数のスタートアップに関与。ニフティやソニーなどブログ&SNS国内展開に広く関与。
現在、複数のメディア系ベンチャー企業にアドバイザー・開発ディレクターとして関与。大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。書き手として、また実業家として長年IT業界に関わる希有な存在。
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