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昨年からヒートアップし、注目を集め始めた位置情報系のサービス。海外ではFoursquareやGowalla、SCVNGRやLooptなどなど、国内でもサンゼロミニッツ、はてなココ、ロケタッチ、セカイカメラ、またFacebook Placesやミクシィチェックインも加わってる。どちらかというと、面白いとか楽しいといったゲーム的な要素をサービスの肝にしているサービスの方が多くて、まだまだ定着するには時間がかかりそうな感じ。
そんな中、ユーザを着々と増やしているのが男性だけの位置情報ベースのソーシャルネットワーキングサービスが“Grindr”。iPhoneアプリとBlackberryのβ版アプリとして展開していて、特徴はターゲットを男性に絞っていること。GrindrのCEOであるJoel Simhkai氏へのインタビュー記事がthenextwebに出ていたのでご紹介します。
男性オンリーの位置情報サービス“Grindr”って?
Grindrは現在180ヶ国に100万人以上のユーザを抱えていて、サービスをローンチしたのはわずか2年前。ユーザがGrindrを使用する平均時間は1日1時間強、ログインする回数は8回ほど。毎日ログインしているユーザが27万人いるそう。
今自分の近くにいる人と出会うこと、それがGrindrの目的。Grindrのアプリをローンチすると、自分のいる場所付近にいる他のユーザが見える。写真とプロフィールを公開できるのだけれど、どれだけの情報を他のユーザに見せるかは自分で選択可能。興味を持った相手の写真をタップすることで、すぐにチャットを開始できる。“More”をタップすると、追加で写真を送ったり、地図で自分の居場所を送ったり、また相手をブロックするといったことができるそう。180ヶ国で使われている理由は、この簡単さにあるかも。言語の壁がないから、海外にいきなり行っても現地の人と出会えちゃう。
“Grindr”のビジネスモデル
Grindrには無料版とプレミアム版があって、無料版の売り上げは広告収入。プレミアム版“Grindr Xtra”ではプッシュ型通知やユーザプロフィールのスワイプ、広告の排除、より多くのユーザの閲覧(無料版は100人、プレミアム版は倍の200人)といった追加機能が提供されてる。また、お店に対して“Grindr parties”というサービスも提供していて、アプリ内のブロードキャストメッセージやバナー広告といった形でイベントをプロモーションすることが可能。
まず特定のコミュニティから
「フェイスブック 若き天才の野望」を読むとわかるように、Facebookが5億人のユーザを抱えるまでに成功した背景には、大学という確立されたコミュニティをターゲットして始まったことがある。この“Grindr”も、特定のコミュニティを確実に抑えているという意味で、これからさらに広がっていく可能性を秘めているのかも。いまはゲイのコミュニティをターゲットにして展開しているけれど、今後レズビアン、ストレートなどいろんな人をターゲットにしてサービス展開をしていくそう。
もっと幅広く展開していくときは、友達の友達、いわゆるFacebookの“Mutual Friends”って概念はすごく大事な気がする。確かにチェックインとか、今ここにいるってアナウンスする以上のこと、例えば共通の趣味なんかをベースにして実際に出会えたりするのは面白いけど、抵抗がある人も多い。でも、たまたま自分の友達の友達が同じイベントにきてるという情報がわかれば、挨拶してみてもいいかなって思う気がする。
ちなみに男女のリアルなマッチングを目的とした位置情報サービス“StreetSpark”なんてのもある。これはオンラインのマッチングをリアルに持ち込んだもので、Facebookとかいろいろなソーシャルネットワークで一般に公開しているデータを引っ張ってきて、あなたに最適な相手を分析して洗い出してくれる。
位置情報系も例外ならず、まずの普及は出会い系方面から始まっていくのかな。
肩書きウェブディレクター。ディレクションの他、翻訳やライティングなど、フリーでお仕事してます。1/15に公開の映画『ソーシャル・ネットワーク』の字幕監修をさせていただきました。ツイッターIDは”yukari77“。
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これまで雑誌のECで→UIデザインのコンサル→ウェブ制作会社などを渡り歩いてきました。そこで得たスキル、人、全部かけがえのない財産。幸せの方程式は、テクノロジー(UI, IA..)×マーケ×クロスカルチャー×書く・編集。いま一番夢に近いとこにいる。
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