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家庭用ゲームメーカーのカプコンは8月3日、「スヌーピーと仲間たち」のキャラクター使用したソーシャルゲームを全世界で配信するため、PEANUTS Worldwide, LLCとライセンス契約したと発表した。アプリは2011年秋ごろ発売で、iOS端末(iPhone / iPod touch / iPad)に対応。日本での展開は未定だ。
配信を担当するのは2011年4月に設立されたカプコン子会社のビーライン・インタラクティブ., Inc。家庭用ゲーム機向けよりもライトなスマートフォン向けコンテンツを世界展開する会社として設立され、これにあわせカプコンの米国子会社「カプコン・インタラクティブ」を「ビーライン・インタラクティブ」に、カナダ子会社「カプコン・インタラクティブ・カナダ」を「ビーライン・インタラクティブ・カナダ」とするなど、北米や欧州展開の要となっていた。
すでにキャラクター系アプリを3本リリースしており(うち1本は日本でも展開)、2011年7月31日時点でダウンロード数は合計で2000万件に達している。幅広い層にファンを持つスヌーピーだけに、爆発的普及を遂げるスマートフォンの分野で大ヒットとなる可能性もある。注目は国内ではなく完全に欧米をターゲットにしている点。国内で小さく生んで、それから海外で展開という遠回りをするのではなく、ライセンス権を取得し、一気に世界で覇権を握るという手法。
これによりカプコンは「ヘビーな家庭用ゲーム」と「ライトなソーシャルゲーム」という2本の柱を、世界展開に向けより強固な布陣を構築できる可能性が高まった。同社自身も「シナジー効果創出を目指す」と説明している。この2つの関係をどう構築するかが、ゲーム業界のみならず日本IT&コンテンツ産業の未来を占う試金石となるだろう。なお、同社の株価(東証一部 9697)は同日終値で前日比5.64%増の2057円まで続伸した。
■ 関連URL
・株式会社カプコン | 人気キャラクター「スヌーピーと仲間たち」のソーシャルゲームにおける全世界での配信権を獲得!~「スマーフ・ビレッジ」に次ぐ大型タイトルの投入で、海外市場での地位を確立~
http://www.capcom.co.jp/ir/news/html/110803.html
キャラクター系といえば、家庭用ゲーム機では“つまらない”の代名詞となっていた時代があった。作り込みが必要なコスト高のゲームの世界で、キャラクター権利獲得にコストがかかり、ゲーム開発コストが圧迫され手抜きになってしまったと容易に考えらる。しかし、スマートフォン向けのライトなゲームなら開発コストも低く、また現在の成長過程の中であればライセンス獲得コストを計上しても無難な算段が可能だ。ランキングでも常にキャラ系アプリが入っているのはその証拠。
これをゲームの世界のことだけと考えてしまうのはもったいない。彼らがやっているのはiOS上のコンテンツの話なのだ。スマートフォンもウェブサービスも同じ土俵にいるわけで、同等の手法を使ってビジネスをやってもいいはず。
日本の大手企業が国内生産体制を海外に移している。車はもちろん家電もみーんな海外生産だ。残るのは私達日本人という資質だ。今こそソフトやコンテンツという分野で火を付ける方向性に期待をかけたいと思う。
コードも書けるジャーナリスト。イベントオーガナイザー・DJ・作詞家。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代は週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーでベンチャー起業に参画。帰国後、ネットエイジで複数のスタートアップに関与。フリーで関心空間、富裕層SNSのnileport、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。“IT業界なら地方で成功すべき”という信念で宇都宮市から子育てしながら全国・世界で活動中。 / ソーシャルアプリ部主宰。大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。