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Facebookのユーザーが10億人を超えSNSとしては不動の地位を獲得したのがだれの目にも明らかになった。とはいえFacebook以外のソーシャルメディアに未来はないのかというと、そんなことはない。Facebookがデファクトスタンダードになった今だからこそ、新たなソーシャルメディアに大きなチャンスが訪れていると思う。
ソーシャルメディアには、リアルソーシャルグラフ(リアル社会で実際に仲のいい人間関係)をベースにしたものと、インタレストグラフ(趣味趣向をベースにしたネット上の人間関係)をベースにしたものの2種類に大別される。日本では2ちゃんねるに代表されるように後者に属するようなサービスばかりが賑わってきた。匿名で自由に発言するという自由闊達な文化の中で、反対にネットにはアンダーグラウンドの危険なイメージがつきまとい、情報発信するのは一部の層に限定される傾向があった。ところが最近は反対にFacebookに代表されるリアルソーシャルグラフのソーシャルメディアが充実してきた。実際に仲のいい友人関係という安心できる空間の中で、より幅広い層のユーザーが情報発信を始めたわけだ。
さて情報発信には慣れた人が増えたのはいいが、リアルソーシャルグラフの中では満たされないニーズが顕在化してきた。リアルの人間関係の中だけでは、同じ趣味趣向を持った者の数は限定されてしまう。同じ趣味趣向を持った人と盛り上がりたいというニーズが出てきたわけだ。
そこでわたしは、同じ趣味趣向を持つ者どうしのソーシャルメディアが、今までとは違う形で急速に発展するだろうなと考えていた。
そんな中、株式会社リボルバーが芸能人・ブランド企業のコミュニティーのプラットフォームの機能強化を発表してきた。同社の社長は、Web2.0などの時代の最新の動きをだれよりも早く書籍化してきた小川浩さん。僕も常に時代の先を読もうと試行錯誤を続けているんだけれど、小川さんの時代を読む目の正確さにはいつも驚かされる。今回の機能強化もさすが。成長が見込まれる分野に向けてのサービスを確実に打ち出してくる。
芸能人コミュニティは今後ますます盛んになるだろうし、ブランド力のある企業のコミュニティーも盛んになっていくと思う。いや、極論を言うと、コミュニティーを形成できないようなアーチスト、タレント、ブランドが、大きな収益を得ることは今後は非常に難しくなると思う。
さて簡単に株式会社リボルバーが提供するソーシャルプラットフォーム「Revolver」のことを説明しておこう。見た感じは米国で人気のPinterestのような写真共有型コミュニティー。今回の機能強化では、日本語以外の言語でアクセスされた場合にメニューが英語に自動的に切り替わる機能や、ニュースサイトやブログのURLを投稿するとページ内に存在する画像を検知して、画像と記事の一部とリンクを投稿する機能などが追加された。
同プラットフォームを使って、倖田來未さんの専用SNS「peeproom」や板野友美さんの専用SNS「Teamtomo」などが既に運営されており、116ヶ国・地域(主にアメリ カ、フランス、台湾、ドイツ、ブラジル、中国、スペイン)からアクセスされているという。
すべての企業はメディアになり、すべてのメディアはコミュニティーになるー。
もう何年もそういい続けてきたけど、その動きが加速されてきたように思う。その結果、メディア、コミュニティーの形がどうなっていくのか見えてきたように思う。
TechWaveもそう。TechWaveはメディアであり、コミュニティーであり、イベントである。この3つの要素をどう組み合わせるかが、コミュニティーの熱量を左右するんだと思う。その辺のノウハウも一部で蓄積されてきているように思う。
ソーシャルメディアマーケティングという領域もそろそろ成熟してきたので、次はコミュニティーマネジメントの伝道師のような人に登場してきてほしいものです。