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ヤフー!がカカオジャパンに資本参加、全世界6500万ユーザー「カカオトーク」を共同展開 【増田 @maskin】


[読了時間: 2分]

 Yahoo! JAPANは2012年!10月19日、韓国KAKAO Corporationの100%子会社であるカカオジャパンに資本参加することを発表した。

 カカオジャパンは、KAKAO CorporationおよびYahoo! JAPANを割当先とする第三者割当増資を行う。出資後の株式比率はKAKAO Corporation :50%、Yahoo! JAPAN :50%となる。

 カカオジャパンの代表取締役は引き続きKAKAO Corporationの朴且鎮氏が就任し、Yahoo! JAPANからは取締役に小南晃雅氏、非常勤の取締役にYahoo! JAPAN CMOの村上臣氏が就任する。

 カカオジャパンは、世界で6500万人のユーザー(2012年9月時点)を誇る「KAKAO TALK」等のサービスを展開しており、この提携により国内で共同展開することになる。

「LINE」のライバルが爆速化か?


 「KAKAO TALK」は、NHN JAPANの「LINE」のライバルとも言われることも多いチャットアプリ。

 後発のLINEが世界ユーザー規模(約6500万)と同規模を抱え躍進している中、当初、チャット中心のサービスだった「KAKAO TALK」から音声通話やゲーム事業まで手がけるプラットフォームとして体制を急速に整えていたものの、合併により力を増したNHN JAPANの国内展開の中、存在感を高めることは困難な状況だった。

 今回、Yahoo!JAPANによる資本参加した上での共同展開で、Yahoo!JAPANのブランド力を活用した展開や、サービスとの連携が積極的に行われることは明らか。両アプリともターゲット層などが異なる部分があるものの、国内メッセージングサービスの覇権を争いNHN JAPAN「LINE」 x Yahoo!JAPAN「KAKAKO TALK」の一騎打ちが始まることは間違いなさそうだ。

【関連URL】
・Yahoo! JAPAN – プレスリリース
http://pr.yahoo.co.jp/release/2012/1019a.html
・カカオトーク
http://www.kakao.com/talk/ja

蛇足:僕はこう思ったッス
サービスとしては先行しているカカオトークだが、日本展開としては後発。国内ウェブ首位のヤフー!ジャパンと組むことで、どんなシナジーが生まれるか注目。LINEは2011年6月からの1年数ヶ月、急成長を遂げながら、合併したNHN JAPANのリソースを活用してマネタイズするという荒技をこなしてきた。王者ヤフー!のリソースを、メッセージングで活用できるか。既存のサービスの日本市場投入はもちろん、日本発→世界のビジネスモデルも出てくるのだろうか。世界6500万ユーザーという巨人のバトルは見逃がせない。
著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 夢を叶える技術者。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」執筆中)。書籍情報・ 詳しいプロフィールはこちら


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