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ホットリンクが米Gnipと戦略的提携、全世界・全言語の全ツイートデータを利用可能に 技術提供も 【増田 @maskin】


[読了時間: 2分]

 「クチコミ@係長」などの主力プロダクトを掲げ、日本のソーシャルメディア分析最大手として業界をリードする「ホットリンク」は2012年11月14日、世界最大のソーシャルデータ提供カンパニー米「Gnip」との戦略的提携を発表した。

 Gnip社は、さまざまなソーシャルメディアのデータを再販する事業を展開しており、Twitterにおいてはサービス開始の2006年から全てのツイートデータの再販権を取得している世界で唯一の企業。

 ホットリンクは同社と提携することで、国や言語を問わず、過去すべてのツィートデータを使った分析サービスを提供できるようになる。また、ホットリンクのソーシャルメディア分析技術をGnip社に提供することで、Gnip社のアジア展開を支援するという。

ホットリンクの技術をGnipのプロダクトに組み込み競争力強化に


 Twitterのツィートデータ取得については、2012年夏からAPIの使用制限が極めて厳しくなっている。日本国内では、NTTデータが日本語および日本国内で書き込まれた全ツィートデータの再販契約を結びNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションズ社およびNTTコミュニケーションズが分析サービスを提供しているが、今回のホットリンクトとGnipの提携は、それをしのぐ全世界、全言語、しかもTwitterサービスイン時からの全データを対象とするインパクトが大きい内容となっている。

 また、この提携で、ホットリンクは2バイト言語を対象としたソーシャルメディア分析技術をGnip社に提供。Gnip社のプロダクトに組み込まれた形で提供されることで、Gnip社のアジア地域における競争力を強化する考えだ。

【関連URL】
・ホットリンク、Gnip社と戦略的提携。全世界・全言語・Twitterサービス開始以降の全ツイートデータが利用可能に
http://www.hottolink.co.jp/press/3727
・Gnip Announces Partnership with Leader in Japanese Social Media Analytics
http://blog.gnip.com/gnip-announces-partnership-with-hottolink/

蛇足:僕はこう思ったッス

日本のIT業界の技術がシリコンバレーの世界先端企業に採用され、かつ戦略的提携が実現するという衝撃的なニュース。
2011年6月、社長の内山氏と札幌で食事をしている時「世界に出ていかなきゃ」という話をしていた。あっと言う間に世界への足掛かりをつかみ、今回の大型提携の実現。このビジョンとスピード感は、日本の全ITスタートアップは吸収しないといけないと感じた。あと、企画では世界には勝てない。広義のテクノロジー・イノベーションが不可欠だと再認識した。
著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 夢を叶える技術者。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」執筆中)。書籍情報・ 詳しいプロフィールはこちら


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