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シンクランチがDonuts社にバイアウト、その理由とは? 【増田 @maskin】


[読了時間: 2分]

 ソーシャルゲームなどの事業を展開するDonutsは2012年12月10日、ウェブサービス「ソーシャルランチ」を展開するシンクランチの全株式を取得すると発表した。

 譲渡額などの条件は不明。シンクランチはDonuts社の子会社として継続して運営された後、年明けを目処にDonuts社に吸収合併される予定だ。

2013年明けを目処に吸収合併


 シンクランチの創業は2011年8月15日。 KDDI∞Labo 第一期参加企業として採択され、第一期最優秀賞を受賞。

 2012年3月22日に全国展開、5月23日には有料コンテンツ展開などを果たした末での今回の買収となった。会員は6万人超とのこと。

【2. シンクランチ株式会社の沿革】
2011 年 8 月 15 日 : シンクランチ株式会社設立
2011 年 8 月 24 日 : KDDI∞Labo 第一期参加企業に採択
2011 年 10 月 19 日 : 『ソーシャルランチβ版』をリリース(20 都市限定)
2011 年 10 月 27 日 : 『ソーシャルランチ』Android™アプリをリリース
2011 年 12 月 13 日 : 「Mashup Awards 7」にて 3 タイトルを受賞
2011 年 12 月 14 日 : 『ソーシャルランチ』iPhone アプリをリリース
2011 年 12 月 14 日 : KDDI∞Labo 第一期最優秀賞を受賞
2012 年 1 月 16 日 : 第三者割当増資により約 3200 万円を調達
2012 年 3 月 1 日 : au スマートパスにて『ソーシャルランチ』Android™アプリを提供開始
2012 年 3 月 22 日 : 『ソーシャルランチ』正式版を提供開始。提供地域を全国 47 都道府県に拡大
2012 年 5 月 23 日 : 「PREMIUM LUNCH」(著名人とのランチセッティング)を提供開始
2012 年 7 月 26 日 : 「Biz-Lunch〜ビズランチ〜」(企業訪問ランチセッティング)を提供開始
2012 年 12 月 : シンクランチ株式会社の全株式を株式会社 Donuts に譲渡

 一方のDonuts社は、DeNA新卒入社の同期だった西村 啓成(代表取締役社長)氏と根岸 心(取締役)氏が2007年設立した会社。

 利用者 300 万人以上、月間 35 億 PV のヒットタイトル人気タイトル「暴走列伝 単車の虎」を含むソーシャルゲームラインナップで急成長。ソーシャルゲーム以外ではメディア「恋愛とメイクのハウツーサイト『ハウコレ』( http://howcollect.jp/ )」、勤怠管理サービス『ジョブカン』( http://jobcan.jp/ )を運営している。

DeNAつながり

 「バイアウトをのきっかけは、DeNA同僚のつながりだった」と話すのはシンクランチ 代表取締役副社長 上村 康太氏。

 弊社代表の福山が学生時代にDeNAのインターンをしていたころ、職場の先輩であるDonutsの西村社長に定期的にサービスの相談(ランチ)をしていたことが発端だと思います。

 西村社長は以前からソーシャルランチのことを高く評価しており、ある日のランチの中で、サービス拡大させてゆくために一緒にやらないか?と買収の話が持ち上がりました。

 ソーシャルランチは、サービスの特性上、コンセプトの理解を広げるにはある程度時間がかかると考えており、成長を続けるためには更なるサービス改良と資金投下が必要であり、僕らも次のステップを検討していたところでした。

 来年明けの、シンクランチの吸収合併により、シンクランチ代表取締役社長 福山氏と代表取締役副社長 上村 康太氏は、Donutsに移動することになる。福山は現時点の社員一人とソーシャルランチの運営にあたり、上村氏はDonuts社の広報・人事・経営企画など業務に従事するとのことだ。

【関連URL】
・ソーシャルランチ – Facebook でカジュアルな異業種交流ランチ

http://www.social-lunch.jp/
・SyncLunch, Inc. – シンクランチ株式会社
http://www.synclunch.com/
・株式会社Donuts
http://www.donuts.ne.jp/
・リリース後55日で1.5万ユーザ獲得、500件のランチを生んだ「ソーシャルランチ」を取材したよ 【三橋ゆか里】
http://techwave.jp/archives/51719257.html

蛇足:僕はこう思ったッス
スピード展開での起業→バイアウト。6万人のユーザーでどれだけの企業価値が出るのかもうすこし詳しく知りたいところだが、そもそも上村氏自身「長丁場で育成しないと」と言っているわけだから、まだまだこれからが勝負なのだろう。
今、2010年からのスタートアップバブルでシード投資を受けたチームが軒並み苦戦している。出口戦略云々の前に、まずは成長促進となる流れ市場全体で構築しなければならないところにきていると思う。
著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 夢を叶える技術者。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」執筆中)

メール maskin(at)metamix.com | 書籍情報・ 詳しいプロフィールはこちら


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