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初音ミクがCCライセンス対応、6キャラクターの一部作品でCC適用可能に 【増田 @maskin】


[読了時間: 2分]


Hatsune Miku by Crypton Future Media, INC. 2007 is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial 3.0 Unported License.
Based on a work at http://piapro.net/license.

 クリプトン・フューチャー・メディアは2012年12月14日、世界的人気を誇る「初音ミク」を初めとする6種類のキャラクターにクリエイティブ・コモンズ ライセンス (以下、CCライセンス)を採用したことを発表した。

 対象となるのは「初音ミク」のほか「鏡音リン」「鏡音レン」「巡音ルカ」「MEIKO」「KAITO」で、いずれも現時点で パッケージに使用されている公式イラストのみが対象となる。

 ライセンス形態は「表示 – 非営利 3.0 非移植 (CC BY-NC 3.0)」で、原著作者クレジットの表示した非営利使用に限り、作品を複製・頒布・展示・実演することができるほか、二次的著作物を作成することができるというもの。

限定的だけど大きな一歩


 「初音ミク」を筆頭とするキャラクターは、YAMAHAの音声合成ミュージック作成ソフト「VOCALOID 2」向け合成音声音源のイメージとして使用されている。

 2007年の登場以来、多くのクリエイターの愛され、17万を超えるリミックスビデオがYouTubeにアップロードされ、9万5000の楽曲、50万以上のアートワークが公開されており、その人気は世界中に広がっている。

 キャラクターの人気はオンラインを超え、大きなところで言えばTOYOTAやGoogleがテレビCMのキャラクターとして使用、最近ではファミリーマートがCMのみならず店頭コラボを展開するまでに成長している。

 著作権の使用等について同社は以前から「PIAPRO(ピアプロ)」という投稿&リミックス&共有型サイトを展開しており、そこで初音ミクらの使用についてもガイドライン等を公開していた。


 今回のCCラインセンス発表もPIAPRO上で行なわれており、今後も併用する形で展開する模様。CCライセンスの適用で、より幅広いクリエイターコミュニティにリーチできると考えられる。



12/19 「TechWave clubVANGUARD」@渋谷
スタートアップの大忘年会!


【関連URL】
・Hatsune Miku Joins the CC Community – Creative Commons
http://creativecommons.org/weblog/entry/35879

http://piapro.net/en_for_creators.html
蛇足:僕はこう思ったッス
初音ミクの強さって本当にすごいと思っている。子どもから大人まで、純粋にこのキャラクターを愛していると思う。クリエイターの気持ちの入れかたも素晴らしいと思うことが多い。VOCALOD2という技術の良さ、音源のセンスの良さ、クリエイターの取り込み方、キャラクターの魅力、そしてライセンスとそれを遵守した上での商業展開。デジタル成果物の明るい未来を占う試金石のようなプロジェクトだと感じている。

著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 夢を叶える技術者。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」執筆中)。地方から全国、世界へを体現中。

メール maskin(at)metamix.com | 書籍情報・ 詳しいプロフィールはこちら


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