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「東急ハンズ ネットストア」が進化、リアルとネットの融合へ一歩 【増田 @maskin】


[読了時間: 2分]

 東急ハンズは2012年12月26日、ネット通販サイト「東急ハンズ ネットスト」のリニューアルを行った。

 最大の目玉は、「店舗在庫の表示」と「店舗での売れ行きの表示」。ネットストアでチェックしたアイテムを “すぐ買いたい” と思った際、店頭での在庫をリアルタイムで確認できるというもの。また、各店舗で何が売れ筋なのかの確認もできるようになった。

 東急ハンズのネット戦略といえば、ソーシャルメディア活用に始まり、在庫商品のリコメンドAmazon.co.jpへの出店など実店舗を持つ企業として常にチャレンジング。

 企画を担当した 株式会社東急ハンズ ITコマース部 EC企画課 ディレクター 緒方恵氏は「ネットとリアルのシームレス化の第一歩」と説明する。

「店舗もネットも対応ポリシーは同じ」




 東急ハンズといえば、ソーシャルメディアでの顧客対応についても「実店舗と同じ」というポリシーを打ち出しており、利用者の共感を得ているリーダー企業。

 今回のリニューアルでは、リアル店舗とネットストアのシームレス化を実現するために、リアル店舗で売れた商品をリアルタイムで表示し、ネットで詳細を見ながらそのまま購入できるシステムを構築。

 リアル店舗での売れ筋はトップ100まで掲載。買い物に出る前の参考にできるようにと情報開示を進めた。緒方氏は「ネットを通じ店舗の雰囲気にも関心を持ってもらえるし、リコメンドなどでは得られなかった商品との出会いもお客さまに提供できたら」と語る。

 また、会員が利用できる「マイページ」では、気になる商品をブックマークできたり、買い物履歴にネットストアのみならずリアル店舗での買い物も一覧確認が可能となるなど、利便性が向上されている。

「基本的にはO2Oもソーシャルメディアマーケティングにおいても 「その先にあるものがお客様にとって素晴らしい商品やサービスであるべき」 という理念があります。

 ECで商品検索する行動と同じように、リアル店舗の在庫を調べることができたら一番便利。これが現時点の東急ハンズにおける一番のO2Oだということで、今回のリニューアルの形に落ちついた次第です。

 今回のリニューアルでは、ネット→リアルという一方向からの、いわば一般的なO2O (Online to Offline) の流れでのシームレス化と言えますが、次のステップでは「リアル→ネット」のシームレス化を目論んでいます」(緒方氏)。

【関連URL】
・東急ハンズのネット通販「東急ハンズ ネットストア」
https://hands.net/

蛇足:僕はこう思ったッス
ネットとリアルの融合。そんな概念が強く提唱されるようになっておよそ20年。社会におけるさまざまな部分でそれは実現されているが、こうして消費者の利便性向上のために、むしろ隠されてきた売れ行き情報を公開していく姿勢に強く共感する。

著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 夢を叶える技術者。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」「リーンスタートアップ」執筆中)。@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中。

メール maskin(at)metamix.com | 書籍情報・ 詳しいプロフィールはこちら


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