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「TideSDK」ウェブ技術でデスクトップアプリ開発、しかもクロスプラットフォーム 【増田 @maskin】


[読了時間: 2分]

 スマートフォン向けアプリの開発プラットフォームは日々革新が起こっているが、やはり日常的に使用するデスクトップアプリにも新しい潮流が欲しいもの。


 そんな人は「TideSDK」をチェックしてみてはどうだろう。

 「TideSDK」は、ウェブで使用されている技術で、デスクトップPC向けアプリケーションを開発できるというもの。

 対応する技術は HTML5・CSS3・Java Script・Python・PHP・Rubyで、WindowやMac OS X、Linuxで動作する。

 HTML5&JavaScriptで作ったアプリを、クロスプラットフォーム対応にして配布するなんてことも可能になる。

ウェブ開発の感覚でデスクトップアプリを




 ウェブ技術でどこまでできるか? パフォーマンスや制限が気になるところだが、まず、PCシステムやデスクトップUIを操作する部分についてはシンプルなAPIが用意されており、ウェブ開発と同じ感覚でファイル操作やコピー&ペースなどが使用できる。一方、グラフィック等のAPIは用意されておらず、ハイパワーなアプリの開発には向き不向きがありそうだ。

 では、どのようなアプリが適しているかというと、例えばスマホ向けの人気To-DOアプリ「Wunderlist」では、スマホ版、ウェブ版のほか、PC版があるが、TideSDKを使用することでMac OS XとWindows、Linuxのクロスプラットフォーム対応を実現している (現在 Version2のアナウンスがされているが、そちらはLinux未対応)。

 ウェブアプリとデスクトップのすみ分けをどうするかという問題もあるが、ローカル(PC内)にデータベースを置いたアプリや、特定の処理をローカルに依存して高速化するなど使いどころはありそうだ。何より、開発サイクルが短くなることで、多様なアプリが生まれ、デスクトップの作業効率が向上するのは嬉しい限りだ。

【関連URL】
・TideSDK | Create multi-platform desktop apps with HTML5, CSS3 and JavaScript

http://www.tidesdk.org/

蛇足:僕はこう思ったッス
一通りドキュメントを眺めてアプリを触わってみた。これはとてもシンプル。僕は(自分向けのサービスの) ウェブの開発はするけれど、アプリケーションまでは手がとどかない。特にPCのアプリは大変だし、やれることといえばShellスクリプトやPHPやRubyのアプリをコマンドラインで走らせることくらい。しかも、日常使用はLinux、Mac OS X、Windowsとマルチなので、そんな自分にとってTideSDKは、一気に扉が開かれるような、とてもありがたい存在になりそう。

著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 夢を叶える技術者。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」「リーンスタートアップ」執筆中)。@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中。

メール maskin(at)metamix.com | 書籍情報・ 詳しいプロフィールはこちら


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