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シリコンバレー、ソフトウェア技術者の年収は二極化? 【増田 @maskin】


[読了時間: 2分]

 スタートアップ育成で世界的に注目を集める「Y Combinator」発のオンラインコミュニティで、サンフランシスコからシリコンバレーにかけて勤務するソフトウェアエンジニアの年収調査が行われている。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 条件としてはフルタイムで、基本給以外の収益は加算しないこと。

 エリアとしては米カリフォルニア州のサンフランシスコからシリコンバレーを含むベイエリアと呼ばれる半島全体。

 記事執筆時点(2013年6月2日 11時)での分布をグラフにするとこのようになる。

 コミュニティのユーザーになっている人のオンライン投票なので、どれほどの信頼性があるかは不明だが、そもそもベイエリアのスタートアップが中心となって閲覧されているサイトなのでノイズが少ないと考えられる。

 実際、300k以上(3000万円以上)の部分を除いて、自然なカーブを描いている。

 ピークは「120k-129k」。

 1ドルを100円とすると、1200万円から1290万円。日本でもソフトウェア技術者の獲得競争は加熱気味で、ベイエリアだから極端に高額という雰囲気ではないようだ。

 ただ、さすがに世界規模で使用される技術を生み出しているカリスマも多数在住するエリアだけに、300k以上の総も結構厚そう。


【関連URL】
・Poll: Full-time software engineers in the Bay Area, what’s your annual salary? | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=5802295

蛇足:僕はこう思ったッス
 僕がベイエリアで最後に生活をした1998-2001年くらいは、バブルの頂点と、ハジけた瞬間をむかえていた。月収2万ドルとかはざらで(スタートアップなので単月契約という条件があり)、「なんで、こいつにこんなに払わないといけないんだ、、」的な愚痴をいった記憶があるんだけど、3ベッドルームのある貸家の家賃が、2500ドル/月くらいから、いきなり「来月から8000ドルね」とかいわれるケースもしばしば発生していて、しかし、2週間もすると「やっぱり、今のままでいいです」と取り下げられるなど乱高下社会だったことを思い出す。
このグラフを見て思うのは、当時ハイリスクだったスタートアップが、若干ローリスクで安定的な経済圏として成熟しはじめているのではないかという点。成長できるスタートアップが増え、資金も流入し、ソフトウェア技術者の活躍できるフィールドが増えているのではないか。一方でリスクを取る技術者は突出することができているという二極化が生まれているように思ったっす。
著者プロフィール:TechWave 編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
変化し続ける高エネルギー生命体。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSの啓蒙。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」「リーンスタートアップ」執筆中)。@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中。
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