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工場をIT化する人材を育てる総合展示場「スマラボ」がオープン、FAプロダクツ

老朽化が進む工場の生産ラインをIoT等を活用し“smart”化させる取り組みを推進するFAプロダクツ社は2018年4月18日、オフィス エフエイ・コム社およびロボコム社と協同で、IoTと産業用ロボットの常設展示場「Smart Factory Conductor LABO (略称:スマラボ)」を開設することを明らかにしました。場所は栃木県小山市、オープンは2018年5月16日です。

工場のラインにある通信ポートは活用されず

日本の製造業は、スタッフの不足や高齢化などにより、ロボットxIoTが急務といわれています。ファクトリーオートメーションの機器にはデータを取得したり、細かい制御を可能にする通信ポートが用意されているものの、長年の現場の勘や経験に依存する技術者と、机上の空論に終わりがちなIT技術者が建設的にモノ作りの現場を進歩させるには至りませんでした。

だからこそ、FAプロダクツ社は、こうした技術者の分断された状況を解消し、あらたな技術者像をこの施設を通じて生み出していきたいと考えているのです。

スマラボを通じてロボットxIoT化をさまざまな工場に

今回設立されたスマラボは、複数のメーカーの産業用ロボットとIoTの仕組みを一堂に集めた常設展示場で、設計にかかる工数や、どれだけの効率化ができるかを実際のソリューションを通じて理解することができるようになっています。また、人材育成や情報発信も行っていくとのこと。

当初、展示するソリューションは、「物流」「食品」 「自動車・電子デバイス」「IoT」の4つのゾーンに分け展示をするとのこと。ロボットのみならず、IoT化の目となるカメラやスキャナ、そしてその処理技術をワンストップで理解できるだけでなく、既存システムとのつなぎ込みなども学べる内容になるとのこと。すべて実際の工程に即したものなので、最小限の時間と費用で導入が可能なもであるということです。

Smart Factory Conductor LABO(スマラボ)概要

住所:栃木県小山市東間々田 3-23-23 HP:http://smartfactorylabo.com/

■展示内容例
・荷物を 3D ビジョンで認識、カゴ等の障害物を自律的に回避できるデパレ&パレタイジングシステム ・3D ビジョンと 6 軸多関節ロボットを連動、ワークの重なりにも対応するバラ積みピッキングシステム ・ワークに合わせた最適なロボットハンドを自動交換、食品業界に適用可能なお弁当盛り付けシステムなど。今後、スマートファクトリー化のスモールスタートを実現する稼働監視パッケージや、予知保全システムとの連動、クラウドや生産シミュレーションソフトを活用したデータ活用ソリューシ ョンの展示など、随時追加を予定しています。

スマラボは、オープン後、各種デモとワークショップをセットにした1日ツアーの企画などを実施する計画です。

【関連URL】
・[公式] 株式会社FAプロダクツ
・[公式] Smart Factory Conductor LABO(スマラボ)

蛇足:僕はこう思ったッス
 FAプロダクツ代表取締役会長の天野眞也氏とは米MODEの日本参入パートナーとして(参考「GoogleMapsやTwitterの開発をリードした上田学氏率いる米MODE社が日本参入、あらゆるセンサーデータを集約・分析できるサービスを展開」)お会いしたあととても熱い話を伺った。日本のモノ作りが大変なことになっている。一方で産業用ロボットの出荷額は日本は世界一、昔ほどではないがまだまだ勢いがある、それらを束ねて再び日本のモノ作りを世界イチに押し上げたいという話だ。確かに、日本の現場にはまだまだ素晴らしい知見が眠っている、ITはそれを引き出す力があると僕も信じている。

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