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25年前の今日(米国時間の2018年11月10~11日)、世界初のウェブブラウザ「NCSA Mosaic」の普及版といえるVersion2.0が順次公開されました。
当時の日本は、モデムという通信機器を電話回線に接続して行う「パソコン通信」が趨勢の時代。表示される情報は文字だけというのが基本で、画像はファイルとしてダウンロード、掲示板は掲示板用、チャットはチャット用のサービスを使うといった、通信方法(プロトコル)やサービスがバラバラになっている状態でした。
そこに登場した「NCSA Mosaic」は、さまざまな通信プトロコルを同時に扱えるようにし、画像と文字がミックスされた状態で閲覧できる、いわゆる現在のウェブブラウザーの原型となる体験を世に知らしめました。
ITスタートアップの原型
「NCSA Mosaic」は、当時イリノイ大学・NCSA(the National Center for Supercomputing Applications)に在籍していたマーク・アンドリーセン氏らが開発しています。β版やversion1.0が公開されたのは1993年9月頃に掛けてで、「すごいものが公開された!」という口コミが世界中に広まりました。
マーク・アンドリーセン氏は、事業家ジム・クラーク氏の呼びかけに応じMosaic Communications社(後のNetcape)を創業。1995年にはIPOをし億万長者になりました。
技術者が想像する新たな価値に、投資家や事業家が歩み寄ってくる構図。その後の急成長するITスタートアップの原型となりました。
【関連URL】
・[公式] NCSA Mosaic
超蛇足:僕はこう思ったッス
同い年のマーク・アンドリーセン氏とはIPO前後にサンフランシスコで会ったことがある。お互いあまりにも幼くて(22~23才頃)、クリエイティビティの話はおろか、確かゲームの話をしたくらいのことしか覚えていない(写真を撮ったのだけど、どこにしまったか見つからない・・・)。印象深かったのは、野心的な人では決してなかったということ。その後、どこかで会った時も、同じだった。それからしばらしくてNingというソーシャルメディアを開発したりするがぱっとせず、やはり彼は起業家というよりはエンジニアとして研究開発に没頭していたほうがよかったのではないかということを思ったりする。