サイトアイコン TechWave(テックウェーブ)

シェアリングエコノミー普及期に向け..「シェアサミット2017」開催

民泊の波を作った「Airbnb」、シェアサイクル、駐車場シェアの「あきっぱ」、遊休スペース活用で成長を続ける「スペースマーケット」や「スペイシー」、そしてシェアロッカーの「ecbo」とこの数年で “シェアリングエコノミー”はさまざまな利便性を世の中に提供すると共に多くの人に認知されるようになりました。

しかしながら「日本の人々がシェアリング系サービスを活用し、ボランティアではなくそうした互助的活動で生活できるくらいの収益を得られるようになったり、社会の課題を解決できるようになるためには、まだまだやらなければならないことがあります」とシェアリングエコノミー協会 事務局次長の小池弘代 氏は言います。

シェアリングエコノミー協会は2017年11月8日から9日にかけて事業者や行政・地方自治体などを一堂に集める「シェアサミット2017」を開催します。

普及期に向けて

人口減少が進むにつれて増加する遊休リソースを活用することで、経済全体を活性化していく ー 「シェアリングエコノミー協会」は、2016年1月にシェアリングエコノミー事業の法的整備や自治体での導入、この分野での起業家の輩出などを支援するために設立されました。

「シェアリングエコノミー協会」では、個人間でのやりとりが主体となるシェアリングエコノミー事業の障壁となる制度や法律といったルール変更を実現すべくロビー活動などを展開。政府目標などと連携しながら、認定制度を運用し、事業者と地方自治体との連携を支援しています。

2017年までがこうした環境整備に費やすフェーズ、つまり“シェアリングエコノミー元年”だとすると、現在は普及期。シェアリングエコノミーの事業者や導入自治体、利用者を増加させるフェーズにはいったというのがシェアリングエコノミー協会 小池氏の考えです。

シェアリングエコノミー協会 事務局次長・シェアサミット2017統括マネージャー 小池弘代 氏

「今こそ世界で先駆者として成功事例を展開してきた事業者を呼び、そうしたノウハウを取り入れる機会が必要だとと思うんです。だからこそ2017年11月8日から9日にかけて開催する「シェアサミット2017」は、来たるべき“シェアリングエコノミー普及期” に向けたあらゆる人・ノウハウ・情報・マインドセットと出会える機会としたいと思うんです」。

シェアサミット2017

実際の「シェアサミット2017」の内容はまさに全部入り。国内の事業者・組織体や政府機関関係者はもちろん、カーシェアリングの世界的先駆者「Modo」のCEO。韓国のホームシェアリングプラットフォーム「KOZAZA」のCEOなどもスピーカーとして来日します。国内外の事例や課題共有を通じて交流を図れると共に、2日目には「人生100年時代構想」という壮大かつ深いテーマをベースとした一連のセッションが行われます。

スピーカーの一人。韓国のホームシェアリングプラットフォーム「KOZAZA」 CEO サンク・ジョー氏
カーシェアリングの世界的先駆者「Modo」のCEO パトリック・ナングル氏

これだけのスピーカー陣営が揃うイベントは日本初。かつ、全国から主要なキープレイヤーが集まるという、ただ聞くだけでなく実際に次のステップに進むための充実した2日間となりそうです。

サミット概要

《日時》 2017年11月8日(水)・11月9日(木)2日間開催
DAY1. 2017年11月8日(水)8:00〜19:00(予定)
DAY2. 2017年11月9日(木)9:00〜18:30(予定)
※2日目の11月9日(木)は19時頃よりサブ会場にて交流パーティーも開催予定!
《テーマ》SHARE or DIE. – まちの消滅が叫ばれる時代の、生き残りを賭けた“シェア”という都市戦略 –
《会場》メイン会場:ラフォーレミュージアム原宿 / 東京都渋谷区神宮前1-11-6
サブ会場:原宿オリンピアビルアネックス(パートナー:東急不動様) / 東京都渋谷区神宮前6-31-21
《主催》一般社団法人シェアリングエコノミー協会
《後援》・渋谷区観光協会・オランダ王国大使館
《トピックス》
・シェアリングシティ/ Sharing City
・世界のシェアサービス事例 / Share Service of Global
・日本のシェアサービス事例 / Share Service of Japan
・地方都市とシェアの可能性 / Local & Share
・認証制度による安心・安全対策 / Certification system
・人生100年時代構想「福祉社会・人口減少と雇用・働き方改革」

▼メイン会場トピックス
1日目. 【世界と日本の最新シェア事情】
ーSHARE×「まち/コミュニティ」「自転車/交通」「お金」「観光」
2日目. 【人生100年時代とシェアリングエコノミー】
ー国・政府・経営者が「共生社会」「人口構想」「働き方」を徹底討論

【関連URL】
・シェアサミット2017
https://sharing-economy.jp/ja/summit/summit2017/

蛇足:僕はこう思ったッス
 シェアサミット2017のゴール、ひいてはシェアリングエコノミー協会のメイントピックは「(業界の)経済的成長」と「シェアシティ」拠点の拡大。2つの項目は密接に絡み合っていて、それぞれを押し上げながら実質的成長サイクルを構築しなければならないという難しいフェーズ。おそらく鍵となるのは「シェアシティ」になるだろう。本年2017年6月に発表された政府の新成長戦略「未来投資戦略2017」の中で掲げられた本年度中に30地域のシェアリングエコノミーシティ創出するという数値目標がある。協会ではこれに合わせたパートナー制度なども展開するなど業界支援のスキームを急速に整えている状態。サミットはこうしたダイナミックに進むシェアリングエコノミー業界の動きを察知するには最適な機会となるだろう。TechWaveでも総力取材したいと思う。
モバイルバージョンを終了