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「業務終了」プレートを裏返すとシステム終了→自動バックアップ、FlipCastで実現

「誰にでも目に見える形でクラウドのサービスを利用することができないか?。例えば、キャンディーケースを裏返したら、サーバーの処理が実行されたりするように」・・・そんなソニックス代表取締役社長 吉澤武則氏の夢が叶う日がやってきました。

写真のように、キャンディーケース型の札を「STOP」という面にひっくり返すと、サーバーの作業環境を停止し、必要なバックアップを安全に行ってくれるなど一連の処理を行ってくれるというのです。

このシステムは、ソニックス社が開発したIoTデバイス「FlipCast(フリップキャスト)」(リアルワールドとクラウドを結ぶ太陽光発電+iBeaconデバイス「FlipCast(フリップキャスト)」)と、システム運用管理製品などを手がけるユニリタ社の「CloudGear OpsController(クラウドギア オプスコントローラ、以下FCCGO)」との連携で実現したものです。

ユニリタ社の「FCCGO」では、仮想マシンなどの起動や停止、各種ジョブの実行やアプリケーション間の連携をあらかじめ設定しておくことで、特定のトリガーやスケジュールで自動で処理できるというもので、デバイス「FlipCast」の動きと連携することで複雑な処理を物理的なモノの操作だけで処理してくれるというものです。

「FCCGO」では複数のアカウントや、多様な環境を統合的に管理することが可能で、冒頭の写真のように、仕事を完了して帰宅する時にプレートを「STOP」にすれば、必要な終了処理やバックアップを安全に行ってくれる仕組みです。もちろん、朝出社して作業を開始するときも、プレートを「START」にするだけで準備が完了します。

シンプルな組み合わせですが、ブラックボックスになりがちな管理体制をわかりやすくすることでITシステム運用全体の最適化を図ろうと考えているとのことです。

【関連URL】
・ユニリタ、ソニックスの3軸加速度センサーを使ったIoTデバイスで新しいワークスタイルを提案
https://www.sonix.asia/news-list/events/release20170511
・リアルワールドとクラウドを結ぶ太陽光発電+iBeaconデバイス「FlipCast(フリップキャスト)」
http://techwave.jp/archives/sonix-flipcast-launching.html

蛇足:僕はこう思ったッス
 IoTはもはや成熟市場になりつつある。奇抜なアイディアの製品よりも、現実世界の中で実用的に使えるものが求められている。この取り組みも「なんだ、バッチコマンドを一つ作っておけばいいじゃないか?」と思う人もいると思うのだが、組織の中で何がどう動いているか見えにくいITシステム管理において物理的に状況を見えるようにすることはチームのコンセンサスを得るための効果がありそう。こんなステータスボードがシリコンバレーで注目されたこともあるが、チームの動きを把握する上ではモノがからんだほうがわかりやすい。
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