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結果速報&まとめ IVS2022 LAUNCHPAD NAHA #IVS2022 #IVS那覇 #IVS @IVS_Official

沖縄県那覇エリアで開催されているカンファレンス&ネットワーキングイベント「IVS2022 NASU」内のプログラムとして本日(2022年7月8日)、日本を代表するスタートアッププレゼンテーションイベントとして知られる「LaunchPad」開催された。

このピッチイベントは投資家や経営者らによる審査(書類審査・プレゼンテーション・Q&A・メンタリング)を経て選ばれた14社が最終審査に挑むもので、最終プレゼンテーションでは「新規性/ユニークさ」・「市場性/将来のスケーラビリティ」・「プレゼン力/構成力」といった観点で評価採点する仕組み。

今回、IVS全体の参加者が過去最高の1800名超。また、LaunchPadの応募者数も過去最高、副賞の総額は一億円を突破するなど記念碑的な回となった。また、採択された14社の中に沖縄発のスタートアップが2社選ばれている。

どんなプレゼンがあったのか、その特徴は、そして優勝者は?登壇企業計14社による6分間のプレゼンテーションのサマリーとレビューをお伝えする。

なお、スポンサーである「oVice」・「HERP」・「SOICO」・「メディアジーン」・「YOUTRUST」・「野村不動産」・「Wantedly」・「NewsPicks」・「Google Cloud JAPAN」・「AWS」・「FUNDINNO」・「EggForward」・「Miletos」・「アクセンチュア&ベンチャーズ」・「stripe」・「YUMEMI」・「JTA」・「大和証券」・「Notion」・「paild」・「テレシー」・「さくらインターネット」から総額1億円超の各種副賞が授与される。

「LAUNCHPAD」 出場14社

  1. Web3時代のバーチャルワールド「Yay!」
  2. テクノロジーの力で電力のGXとDXを加速する、再エネマネジメントプラットフォーム「Tensorクラウド」
  3. 企業の脱炭素経営を実現するCO2見える化・削減クラウド「アスゼロ」
  4. 世界の未利用農産資源を天然繊維に「ファーマーズテキスタイル」
  5. 「人から買う」体験をつくるソーシャルコマースプラットフォーム「pippin(ピッピン)」
  6. すべてのEC事業者にAmazonレベルの購入体験を「Recustomer」
  7. 入れておくだけでオンラインショッピングがお得になる拡張機能「PLUG(プラグ)」
  8. 不動産賃貸での画一的な信用をアップデートする業務支援SaaS「smetaクラウド」
  9. 新しいセキュリティ診断サービス(サービス名は当日発表)
  10. アポイントを取らずにその場で商談する「OPTEMO」(オプテモ)
  11. 最短5分、月額3,000円から使える電話自動応答サービス「IVRy(アイブリー)」
  12. ベンダーと販売パートナーをつなぐPRM(代理店連携管理クラウド)「PartnerSuccess」
  13. 次世代のフリーランスを支援するプラットフォーム「Sollective」
  14. ペットを家族として愛せる世界へ!ペットウェルネスカンパニー「PETOKOTO」

「LAUNCHPAD」 14社のレビュー&コメント

以下登壇順

  1. 株式会社ナナメウエ
    Web3時代のバーチャルワールド「Yay!」
     
    https://yay.space

    投稿しにくいぎこちないSNSと一線を画し、誰もが素を出せるバーチャルワールドを目指す。匿名が基本。グループ通話は最大18人。動画をみたり雑談するなどの交流が可能。2年半でユーザー540万人、5万8000コミュニティがあり、国内最大のゲームコミュニティ「Lobi」をM&A。ガバナンス強化にも注力。2022年秋にNFTセールとIEOを実施する予定。

    蛇足)web3文脈でテーマになる民主化。金融分野が先行していると思うけど、その出口がメタバースであるという提言。金融分野の利益か、サービスとしての課題解決か、どんなバランスで達成するのか注目したい。

  2. Tensor Energy株式会社
    テクノロジーの力で電力のGXとDXを加速する、再エネマネジメントプラットフォーム「Tensorクラウド」
     
    https://www.tensorenergy.jp/

    カーボンニュートラルを軸に電力の安定供給を狙う。これまでの20年間、電力の高価買い取りを国が保証してきたが、再エネ法が変わり、卸売市場となる。このサービスではデータを収集し、発電量や市場価格、キャッシュフロー、リスク幅を予測。効率的に供給できる蓄電システムなども提供する。2030年までの再エネ投資額はこのサービスにより約6.6兆円になる。

    蛇足)この20年間、グリッドネットワークなどの概念や関連する取り組みは世界中で行われてきた。すべてが国策や制度に関わり、どれくらい普及・進歩しているの見えてこなかった。これをどう可視化して、課題を解決するのか注目される。

  3. アスエネ株式会社
    企業の脱炭素経営を実現するCO2見える化・削減クラウド「アスゼロ」
     
    https://earthene.com/corporate/

    CO2削減が掲げられても、実際、企業活動の中で何をどう気にしたらいいのかわからない。1800社超のプライム市場では、ほぼ義務化されているような状況だが、やれることは限定されているという状況。このサービスは、自動でデータを収集しCO2排出量見える化、削減しながら業務効率化に繋げていく仕組みを提供する。月に平均150%成長・現在は顧客数は250社、金融機関など20社超と提携している。

    蛇足)グローバルでの脱炭素対策のフェーズが変わった。さまざまな取り組みが行われてはいるもののその実効性などが不透明だと感じることも多かった。

  4. 株式会社フードリボン
    世界の未利用農産資源を天然繊維に「ファーマーズテキスタイル」
     
    https://food-reborn.co.jp/

    世界で流通している衣服の原料の60%が化学繊維。残りは天然素材だが、オーガニックなのは1%ほどという。そこでパイナップルなどの繊維を使えばいいのだが、生産効率がわるい。そこで高効率な機器を開発し、コットンと同等の価格を実現するだけでなく、バイオプラスティックの生産も可能にした。機器を無償で提供し、天然素材を買い取る仕組み。今後、インドネシアにも進出する予定。全コットンの5%、1兆円分の素材を提供したいとのこと。

    蛇足)加工技術のイノベーションにより、市場も労働も、社会的ニーズも達成する沖縄発の愛ある企画だと感じたっす

  5. 株式会社EC-GAIN
    「人から買う」体験をつくるソーシャルコマースプラットフォーム「pippin(ピッピン)」
     
    https://www.pippin.social/

    20年間でECは社会インフラになった(利用率91.6%)。一方で商品が多すぎて選びにくくなっているのも現実。そこで各商品ジャンルの専門家が商品選びをサポートすることで、リアルの買い物に近い満足感がある体験を提供する。実際に最大44倍の購入率、最大4倍の単価に達することも或。専門家は売れれば利益を得ることが出来る。pippinはブランドと提携し、売れた際の手数料15%〜を収益源とする。

    蛇足)既存大手ECも類似のサービスを提供していることがあるが、そことの差別化がどうなっているか気になる。

  6. Recustomer株式会社
    すべてのEC事業者にAmazonレベルの購入体験を「Recustomer」

    https://recustomer.me/

    EC市場は現在も伸び続けているものの、利用者の70%が購入前に離脱するという問題が放置されている。購入体験が原因であり、1%改善すれば6900億円の売上増につながる。このサービスはモーダルウィンドウでそれを改善する。配送状況の確認などにも適用し複数のSaaSサービスを提供する。リリース6か月で120社導入。有料プランの解約率は0%。

    蛇足)細かい体験の向上で購入率を向上させることは理解しやすい。ただ、やはりこれも競合がひしめいているので、どんなマーケティング施策を描いているのか気になる。

  7. 株式会社STRACT
    入れておくだけでオンラインショッピングがお得になる拡張機能「PLUG(プラグ)」
     
    https://plugapp.jp/

    お得に買い物をするには結構な手間がかかる。Safariの拡張機能を入れることで、Cookieを使わずさまざまなメリットを共有できる。例えば、EC利用時に、自動で価格を比較したりクーポンを発行するなど、お得になる情報や機能が提供される仕組み。物販だけでなく、引っ越しやエステ、レンタカーなどさまざまなジャンルに対応する。すでにユーザー2万人からゼロパーティを得ており、最適なプライシングやサービス提供ができているという強みがある。

    蛇足)Cookies越えの新しい仕組み。おもしろい。ただ、利用者規模が増えたとき、OSプラットフォームに取り込まれてしまわないか?という点が気になる。

  8. リース株式会社
    不動産賃貸での画一的な信用をアップデートする業務支援SaaS「smetaクラウド」
     
    https://rease.co.jp

    入居審査につながる個人信用は、サラリーマンではない、終身雇用であるなど古い固定観念で回っている現実がある。実際の審査はFAXベースの時代遅れの手法で行われている。この手法をアップデートして新しい約束履行能力を測っていくという。これにより78%の業務削減を果たすという。サービスはサブスクリプション型で早期に過半数シェアを獲得したい考え。ローンの審査には、収入の30%ほどの比率になる家賃の支払い状況が関わっておらず、この部分でもアップデートする取り組みを展開している。

    蛇足)個人にまつわるあらゆるデータの扱いがとにかく日本は古い印象で、実際に欧米と比較すると穴だらけという声を頻繁に聞く。日本の個人信用をアップデートする機種となるか。

  9. BoostIO株式会社
    新しいセキュリティ診断サービス「IssueHunt」
     

    この10年間で漏洩した個人情報は数億規模。しかし日本のセキュリティ人災は20万人が足りてない。そこでホワイトハッカーにセキュリティチェックを依頼できるいわゆるバグバウンティのクラウドソーシングサービスを本日スタート。コストは数千円から。情報漏洩、認証部分、軽微なものなど必要に応じてチェック対象を指定できる。業務依頼だけでなく優秀な人材を採用できるプラットフォームを提供する。

    蛇足)日本をターゲットした攻撃はかなりのボリュームになるが、放置されたまま攻撃されたことすら気がつかないというケースもあり、極めてあやうい状態。OSSからスタートしたエンジニア側の目線で展開するこのサービスに期待したい。

  10. 株式会社ジェイタマズ
    アポイントを取らずにその場で商談する「OPTEMO」(オプテモ)
     
    https://j-tamas.com/

    公式ウェブ上で問い合わせをするのは1%。そこでウェブを観ているその瞬間で商談ができる仕組みを提供する。企業側は、ユーザーがどのページの何をみているのかがわかり、自社が持つリード情報を参照しながら、チャットや音声通話でコンタクトすることができる。コンタクトするタイミングを複数フックとして定義しておくことが可能で、商機会を取り逃さないようにする仕組みも提供する。

    蛇足)デジマを展開する際、実はウェブサイトが結局最も重要な枠組みになっているということが多いにもかかわらず、ただ綺麗なだけだったり、そもそも軽視されてしまっている傾向は否めない。公式ウェブの復権になる、重要な位置づけになるのではないかと思ったっす。

  11. 株式会社IVRy
    最短5分、月額3,000円から使える電話自動応答サービス「IVRy(アイブリー)」
     
    https://ivry.jp

    過去の自動応答システムが大手SIerが数百万〜数千万という莫大がコストを掛けて開発することが多かったが、それをSaaS型で安価に提供できるようにした。アカウント開設も簡単で、ルールも発音やSMS対応などを組み合わせて柔軟に作成することができる。今後534万事業所をターゲットに、現在の社1%未満から成長させていく考え。多言語化も視野にいれている。

    蛇足)電話型のサービスを知る度に感じるのは、そもそも電話で話す人は今後も増えるの?という疑問。しかし、飲食店や顧客サービスの現場では、いちいち端末をみているわけにもいかず、電話が有力なインターフェイスになっている現実がある。海外の強豪などもいるこの領域でどう戦うのか注目したい。

  12. パートナーサクセス株式会社
    ベンダーと販売パートナーをつなぐPRM(代理店連携管理クラウド)「PartnerSuccess」
     
    https://partnersuccess.jp/

    さまざまなプロダクトの販売の70%が代理店経由という。こうした契約連携作業をSaaSで一括で手続き&管理できるようにするというもの。マネーフォワードの場合、管理コストを77%削減に成功。パートナーは無料で利用可能。ベンダーは月額10万円。2022年1月にリリースし、3月にSBC&S社と提供、年内に1000社導入を目指す。日本でPRMマーケットの先駆者として市場を開拓する考え。

    蛇足)アメリカを中心にPRMは非常に活況。日本はやはり古い商慣習のままになっている印象。すべてが欧米に習えばいいというわけではないが、日本版PRMのカルチャーが生まれるか?

  13. 株式会社ソレクティブ
    次世代のフリーランスを支援するプラットフォーム「Sollective」
     
    https://sollective.jp

    タスク型のクラウドワーカーでは無く、ハイスキルでプロジェクトに深く関わるフリーランスにフォーカスしたプラットフォーム。ワーカーは審査を経て、依頼側はプロジェクトの中でのポジションやロールを定義してマッチングする仕組み。このサービスでは提案から契約、請求、支払いまでワンストップで提供する。

    蛇足)日本にはほぼ存在感の無いインディペンデントコントラクター型の個人事業主向けサービスと理解すればいいだろうか。パンデミック以後の社会では、今後も広まるのでは無いかと思う。ただ、専門性が高いこの領域で、レビューやコミュニティが機能するか?が気になるところ。

  14. 株式会社PETOKOTO
    ペットを家族として愛せる世界へ!ペットウェルネスカンパニー「PETOKOTO」
     
    https://corp.petokoto.com

    加工されたペットフードは人間換算で寿命が10年変わるほどの影響を与えるという。そこで安全で美味しく体重管理も実現できるペットフードやオンラインサービスを提供。米国は6000億、年次20%成長中。すでに30万SNSフォロワーなどのコミュニティを得ており、事業転換の効率化に果たしている。前年8倍成長。この分野の成長著しいアジアNo1を目指す。

    蛇足)ペットと暮らす人に向けたゆりかごから墓場までのサービスを提供。愛あるくらしを実現して欲しい。

結果発表

5位 アポイントを取らずにその場で商談する「OPTEMO」(オプテモ) 

4位 Web3時代のバーチャルワールド「Yay!」

3位 企業の脱炭素経営を実現するCO2見える化・削減クラウド「アスゼロ」

2位 世界の未利用農産資源を天然繊維に「ファーマーズテキスタイル」





優勝 ペットを家族として愛せる世界へ!ペットウェルネスカンパニー「PETOKOTO」 


右)トロフィーを持たれているのが優勝のPETOKORO

おめでとうございます!

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・[記事] IVS LAUNCHPAD

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