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食材販売サービスの「Chefy(シェフィ)」がシードラウンドの資金調達、Klab ベンチャーズ・エウレカ創業者 赤坂優 氏から数千万円規模

人気シェフが手がけるミールキット(食材)を届けるサービス「Chefy(シェフィ)」を運営するシェフィ社は2017年10月16日、
KLab Ventures Partnersおよび個人投資家の赤坂優 氏から数千万円規模の資金調達を行ったと発表しました。

自分でおいしい料理を作る

ミールキット販売サービスは、アメリカでは「ブルーエプロン」社が有名で、EUでもドイツの「HelloFresh」が上場したばかり。全世界でミールキットに注目が集まっているといっても過言ではありません。

これらは単なる食材販売サービスではなく、さまざまなレシピを紹介し、それを調理するのに必要な素材や調味料を1食単位で配送するというモデルで、共働き層を含め、ちょっと高額でもおいしい料理を作って家で食べたい層に高い評価を受けています。

日本でミールキットは定着するのか?

 ただ、日本では “ミールキット” という文脈でブームが起きているとは言いがたい状態。

それに対し、日本でのミールキットビジネスを展開するChefy代表取締役 川野秀哉 氏は「少し時間がかかったとしても作る喜びと食べる幸せを最大化したいと考えています」と話します。

「いわゆる食材販売サービスとの違いは、全てのレシピを現役のシェフが監修していることです。

一般的なスーパーで流通していない調味料などこだわりのものを扱っており、食材によっては珍しい部位の肉、例えばウサギや合鴨、雛鳥を丸ごと使ったり、産地に拘った調味料やオイルを使ったりしています。

「Chefy(シェフィ)」は世界中の料理を家でゆっくり楽しめるだけでなく、料理をすることで有名シェフの技や知識を身につけられるのが特徴です。安価に簡単に料理ができるものではありませんが、料理をして学びや発見をすることで料理自体を楽しんでもらいたいと思っています。Chefyはそもそも料理を手間ではなく楽しいものと認識しているんです」(川野氏)。

今回、「Chefy(シェフィ)」への出資を行ったKLab Ventures PartnersのCEO 長野泰和 氏は「世界でミールキットがブームになる中、日本のミールキット市場はまだまだこれからという状態でした」と話します。

「ポテンシャルのある領域だと思うのですが、そこまでプレイヤーが多くありませんでした。そんな中、川野さんのChefyはシェフのネットワークや希少食材の調達力など、このサービスを成功させる上での武器をしっかり持っていた。ローンチ直後も想定するKPIをしっかり出されているなど経営者としての手腕の高さもあり、今回出資させていただきました」(長野氏)

“食体験” というカルチャーとライフスタイルを掛け合わせることを理念とした「Chefy(シェフィ)」を共感する投資家に出会えたことで大きな一歩を踏み出すことに成功したシェフィ。今回の資金調達で、エンジニア、マーケッター、広報PR、生産管理といった人材確保と設備投資に注力する考えとのことです。

【関連URL】
・Chefy(シェフィ)
https://chefy.jp
・Klab Venture Partners
http://www.kvp.co.jp
・日本版ブルーエプロンに新規参入-「Chefy(シェフィ)」はレシピを有名シェフが監修する本格派
http://techwave.jp/archives/chefy-as-japanese-version-bluepron.html

蛇足:僕はこう思ったッス
 レストラン運営に携わった人材や星付きのレストランで修行積んだ元シェフ、料理好きはエンジニアなど4人で運営しているという異色のシェフィ。いや、異色というか、一つの産業におけるデジタルトランスフォーメーションという流れの最たる例といえるだろう。経験とネットワーク、ビジネスモデルがウェブサービスというTech領域の拡張エンジンによって力を得ていくというもの。料理好きの自分も是非一度体験してみたい。
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