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国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」船内を浮遊する円形の物体。ロボットアニメに出てくるキャラクターのように見えますが、実はこれJAXAが始めて投入する自立型カメラなんです。
JAXA初の移動型カメラ
正式名称は「JEM自律移動型船内カメラ(Int-Ball(イントボール))」。筑波宇宙センター(TKSC)からの遠隔操作の指令を受け、空間を自律的に移動しながら静止画と動画の撮影をしてくれます。大きさは直径150mm、小型のファンで空気を放出して移動します。
なぜ、自律移動型のドローンカメラが必要なのでしょう? 実は、ISSで活動する宇宙飛行士は、その作業時間の約10%を撮影で消費しています。さまざまな状況を撮影し、地上の管制官や研究者に確認してもらいフィードバックを受けるという仕事が膨大な時間になっていたのです。その時間をゼロにするために、自律的に動くドローンカメラを開発し導入したといいます。
先端技術のコラボレーション
「Int-Ball(イントボール)」は、既存のさまざまなドローン技術が採用されているのに加え、JAXAの研究部門が開発した高精度の三軸姿勢制御モジュールが搭載されるほか、筐体および内部構造をすべて3Dプリンタで製造するなど、さまざまな技術を組み合わされたまさに総合芸術ともいえる作品です。
ファーストフェーズは移動と静止、そして撮影をこなす段階で、JAXAが中心となり「画像航法系開発」を東京大学 知能工学研究室が、「筐体設計・電気設計」を明星電気が、「システム設計やメインカメラ周り」をアットマークテクノが担当しています。次のフェーズで自律行動に写り撮影コストのゼロ化を実現。最終的には宇宙飛行士の代わりに行動したり、緊急時対応をするなど役割を拡大したい考えです。
なお、「Int-Ball」は2017年6月4日にイーロン・マスク氏のSpaceX社が打ち上げた「Falcon9」に搭載された補給船「ドラゴン」によって運搬されるなど国を超えた技術のコラボレーションで実現しています。
【関連URL】
・きぼう船内ドローン「Int-Ball」からの映像初公開!
http://iss.jaxa.jp/kiboexp/news/170714_int_ball.html