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乾電池型のIoTデバイス「MaBeee(マビー)」を展開するノバルス社は本日2017年9月29日、これまで消費者向けに展開してきた「MaBeee(マビー)」の基板技術を、多様なビジネスシーンに活用できる新たな製品群を発表。B2B市場におけるIoT化を促進する事業に進出することを明らかにしました。
IoTおもちゃからの脱却
「MaBeee(マビー)」は、単三乾電池型のIoTデバイスで、スマートフォンから操作することで、送電のON/OFFから電流レベル調節などを行うことができる製品です。おもちゃに組み込むとスマホによる制御や操作が可能になるなど、IoTの可能性を誰もが感じられる製品として注目を集めました。
これまでの使い方は以下のように単三型乾電池を使うデバイスに装着し、スマホから送電部分を制御するという形でした。
ところが今回の発表で、見た目は同じ単三乾電池ですが、装着している機器の利用状況のデータを取得することができるようになります。ノバルス社はこれを「見守り電池」と称しています。
例えば、テレビのリモコンに新しい「MaBeee(マビー)」を装着します。そのリモコンでチャネルを切り替えると、「MaBeee(マビー)」を通じスマホには「何番のボタンが押されました」という情報が伝わることになります。以下の写真のように複数の「MaBeee(マビー)」装着デバイスを一つのスマホで状況確認をすることが可能です。
また、これまで単三乾電池型しかありませんでしたが、単一電池サイズも登場します。
これら一連の機能拡充により、おもちゃのみならず、あらゆる家電機器や調理器具、業務用機器の利用状況確認と制御が行えるようになります。
基板レベルで多様な業務に対応
「MaBeee(マビー)」の進歩はこれだけに留まりません。単三電池型に、通信ユニットや各種センサーを組み込むという小型化・省電力化のノウハウを、業務用の機器や製品開発に利用できるようになります。
「MaBeee(マビー)」を展開するノバルスはもともとセイコーインスツルメンツで時計にBlutooth通信機能を組み込む事業を行ってきた経営陣によるベンチャーです。「MaBeee(マビー)」はおもちゃのように見えて、実は高度な技術を上の写真のような非常に小さな基板一つに収める技術を確立しました。
「この基板は、通信部分とセンサー部分とに大きく分かれています。通信方法を変えたり、センサーの構成を変更して大量生産をすることが可能なんです。電池モデルを含め、工場や設備の計測制御はもちろん、この基板を使って各事業者のデバイスをIoT対応にすることができるようになります」(岡部顕宏氏)。
ノバルスはこの事業のために2017年9月1日、ニッセイ・キャピタルからの1億円の資金調達を発表。今後、低消費電力無線通信方式のLPWAに対応するなど、その応用の幅を広げつつ、数千規模単位の受注を増やしていきたい考えです。
【関連URL】
・MaBeee(マビー)
https://mabeee.mobi/
・ノバルス社
http://novars.jp/
FlyDataといいMODE(参考「GoogleMapsやTwitterの開発をリードした上田学氏率いる米MODE社が日本参入、あらゆるセンサーデータを集約・分析できるサービスを展開」)といい、リアルワールドのデータ収集に大きな動きがある。ノバルス社の場合、B2B進出というのはいわゆるIndustory4.0に代表される工場系の計測制御の領域へのデバイス導入が主体となるかと思ったのだけど、小型化・省電力化したマビーをさまざまな機器に組み込んで出荷するという壮大なビジョンに正直驚いた。IoTをなかなか理解できない機器メーカーもすんなりIoT化ができる。そのためのおもちゃ対応であり、電池であり、小型基板開発だったわけだ。