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メルカリは2017年12月22日、研究開発組織「mercari R4D(アールフォーディー)」を新たに発表しました。なお、代表にはメルカリの木村俊也氏が就任。シニアフェローとして現代アーティストのスプツニ子!氏、および京都造形芸術大学教授の小笠原治氏らが参画します。
この組織は、外部の企業や教育機関と共同で研究開発を行うもので、一般的なRD(研究・開発)の一歩先を行くコンセプトで、研究開発からさらに社会実装までを目的としてするもので、「mericari R4D」は、調査(Research for)・開発(Development)・設計(Design)・実装(Deployment)・破壊(Disruption)の頭文字を取って組織名としています。
メルカリは、2017年初頭から外部企業への出資などを活発化(参考「「メルカリファンド」開始、CtoC関連事業を展開する企業へ出資するプロジェクト」)、同年11月には科学技術のコンペティションを開催(参考「賞金総額約1100万円、メルカリが米Kaggleで技術コンペ開催 #mercariprize #kaggle」)するなど外部連携を加速させてきました。
「メルカリはUI/UX分野に注力する一方で、アプリローンチから1年たらずでテレビCMなどさまざまなマーケティング施策を展開してきました。ただ、これからは “技術で差別化する” フェーズだと思っています。
例えば、出品したい商品の一部情報を登録するだけで必要な項目が自動で投稿される技術や、不正出品を防ぐ技術、そしてこれはアメリカ版だけに導入されていますが、出品商品の写真を投稿するだけで重量を推定する技術などが投入されています」(メルカリ CEO 山田進太郎氏)。
新しい研究開発組織は、こうした実用化を想定した研究開発の流れは維持しつつ、R4Dからの成果をメルカリファンドや100%子会社のソウゾウによる事業化も加速する考えです。
社会に出して反応を見る
「mercari R4D」最大のポイントは、研究開発にとどまらず、その社会実装を強くイメージしている点です。メルカリ取締役 濱田優貴 氏は「まず世の中に出して反応を見る」と語っており、今後、すでに研究がスタートしている8件のテーマのみならず、さまざまな成果を目にすることになると考えられます。
メルカリは2013年2月創業、同年7月にCtoCサービスメルカリをローンチし、2014年9月にはアメリカ、2017年3月にはイギリスに進出し、現在グローバルで1億ダウンロードを達成しています。
従業員は国内で600名、グローバルで750名。半分以上がカスタマーサポートという構成ですが、今後3年で現在百名強の技術開発部門を1000名規模にまで拡大していく考えだ。
【関連URL】
・Mercari R4D
https://r4d.mercari.com
蛇足:僕はこう思ったッス
mercari R4Dの投資額は初年度は数億程度を想定(山田CEO)しているイメージだが、徐々に拡大していくという。技術開発が消費者の満足度などにどれだけ貢献するか注目される。