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PIXTA ( ピクスタ )がストック写真で世界展開、国内同率手数料でアジアNo1目指す 【@maskin】


[読了時間: 2分]

 写真を中心とした素材販売サイト「PIXTA(ピクスタ)」を運営する業界最大手のピクスタは2013年7月18日、英語版サイトを正式公開し、アジア市場をターゲットとした展開を本格的にスタートする。

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 コンテンツは日本語版と共通で、現段階では提供するのは主に日本人クリエイターが撮影した写真約500万点となる。販売価格は日本での提供価格とど同じ水準(1枚525円から)の1枚5ドルからでロイヤリティフリーで販売する。

ピクスタ登録クリエイター約12万人のうち、海外クリエイターは約560名だが、これを拡大して2014年12月末までに約100万点を海外はからの作品に引き上げ、英語版での売り上げも1億円を狙う考え。

当初のターゲットは東南アジアを含めたアジア全般。一点数万円という競合しか存在しない市場に、リーズナブルなストックフォトマーケットを投入するだけでなく、海外クリエイターのコミッション率も日本と同等(34%~50%)とするほか、世界での販売機会を提供するなど野心的な戦略を描く。


国内同率手数料というインパクト

 ピクスタは、ガイアックス出身の古俣大介 氏が2006年㋄に開設。「マーケットプレースを運営したいが、なかなかうまくいかない」。そんな中、制作などの業務を手掛けるうちに商業媒体で使用できるクオリティの写真を撮影できるクリエイターの存在に着目。一眼レフカメラなどはが普及する中で、プロ以外のカメラマンのはハイクオリティ写真に価値を見いだした。

広告などで使用される写真は、グローバルでみると独自撮影が55%、ストック写真素材野利用が45%という比率。ピクスタはストックフォトの日本トッププレイヤーではあるが、市場全体でみるとまた15%どまりで、アジア圏の経済成長と良質なクリエイターとの関係構築と兼ねて国内外のシェアを獲得する考え。

すでに日本のトップクリエイターの中には、年間で2200万超の売り上げを叩き出す人も現れており、実力次第で十分生活できる領域となっている。アジア圏の一部の地域では、日本水準の販売価格やコミッション率は専業として取り組むだけの価値があると考えられる。




【関連URL】
・Stock Photos, Royalty Free Images – PIXTA
http://www.pixtastock.com/
・写真素材 – PIXTA(ピクスタ)
http://pixta.jp/
・フォトクリエイトが上場へ、機が熟したイベント写真販売サービス 【増田 @maskin】
http://techwave.jp/archives/photocreate_list_on_tsmother.html


蛇足:僕はこう思ったッス
ピクスタの事業は、メディアと深く関係している。メディア文化はよくも悪くも欧米とアジアは大きく異なるので、アジアならではのメディアカルチャーが求められているように思っていた。ピクスタはまさにその中核を攻めているといえるだろう。気になるのはアジア地域のメディアの成長のゆくすえ。欧米と比較すると制作単価も経験もかなり違う。日本も例外ではなく、今後広義のメディアの成長がアジアの発展に寄与するだろうし、あらゆる経済の火付け役となるだろう。
著者プロフィール:TechWave 編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
変化し続ける高エネルギー生命体。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSの啓蒙。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」「リーンスタートアップ」執筆中)。@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中。
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