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アメリカで1885年に創業した空調管理の世界的企業「ジョンソンコントロールズ(Johnson Controls)」が、Windows 10 IoTコアやAzureを使った空調管理デバイス「GLAS」を発表しました。
サーモスタットを発明したビル空調管理の世界大手が作った「GLAS」とは
同社は世界初のサーモスタット(電気式自動空調管理装置)を発明した企業で、現在はビル空調管理を中心とした事業で世界150か国以上でサービスを提供しています。日本にも1300人の社員がいます。
同社が米Microsoft社のYouTubeチャネルで発表したサーモスタット「GLAS」は、米nestなどが提供するような空調を自動でチェック&管理することができるデバイスです。
他社プロダクトと異なるのは、マイクロソフトのWindows 10 IoT Coreオペレーティングシステムで開発されており、Cortana音声サービスが組み込まれている点です。マイクロソフトは、家電製品にでデジタルアシスタントCortanaを導入する計画を明らかにしていました。
GLASは、室内や室外の気温などを監視し、Azureのクラウドサービスと連携しながら、自動で最適な空調環境に調整してくれる機能を持ちます。こうしたサーモスタットは、アメリカなど空調を集中管理する国や地域でしか利用できず、日本の家庭では利用できませんが、ジョンソンコントロールズは先にも述べたとおり日本でもビル空調システムなどの事業者として展開しているため、オフィスビルの空調管理システムとして一気に導入される可能性があります。
【関連URL】
・Johnson Controls reinvents the thermostat | YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=WQ0FZrc2lRA
・ジョンソンコントロールズ株式会社(日本法人リンク)
http://www.johnsoncontrols.com/ja_jp/buildings/our-capabilities/copy-of-jckk-overview
日本の部屋ごとにエアコンがあるような環境とは異なり、アメリカでは建物全体の空調管理をする集中コンソールが導入されている。そこにこうしたサーモスタットを導入することで効率的に快適な空調環境を実現しようという動きがもう何十年も前からあった(僕自身はアメリカ方式の方がエコだし快適だと思っている)。賢いサーモスタット導入により消費エネルギーを下げるような効果がでてくるという話だ。プラス、GLASの場合、Windows 10 IoTコアという汎用OSの上で動いているため、他の家電とのコントロールや連携が可能になるという強みがある。アメリカで売れているnestはAmazon Echoと連携することが可能だが、GLASの場合は単体でそれが実現できてしまうし、やれることの幅も広くなる可能性がある。また、日本ではサーモスタットの市場がないように思われてきたが、オフィスビルなら話は違う。