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ソーシャルグルメガイド「Retty(レッティ)」は2013年12月2日、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、みずほキャピタル、および既存投資家を割当先とした総額約3.3億円の第三者割当増資を実施したと発表した。
「Retty」は、CEO 武田和也 氏が、ネットエイジで勤務を経て、研究のために2年間渡米後に立ち上げたスタートアップで、自己資金創業後、2011年6月にでサービスインしたもの。
2011年8月にはサイバーエージェントベンチャーズおよび個人投資家から総額2200万円の増資、2012年10月にはグリーベンチャーズ、NTTインベストメントパートナーズ、三菱UFJキャピタル3社より総額1億円の調達に成功していた。
今回の目玉は、日本のITスタートアップでは珍しい、既存の投資家による再投資が中心となったディールだという点。
「Retty」はソーシャルメディアと連携した実名の口コミを前提としたサービスとして成長。
信頼して使用してもらえるサービス構築に集中することで、着実に利用者を伸ばし、掲載店舗を15万、口コミ件数では約70万にまで成長させてきた。
グルメガイド最大手、食べログの掲載店舗数75万には及ばないものの、業界次点のポジション。口コミ件数については、食べログの約177万に迫る勢いを持っている。
今回の増資はシリーズBラウンド。こうしたメディアとしての力と、淘汰や多様化が進むグルメガイド市場の環境の変化、そしていよいよマネタイズの手法について活路が見え初めたということから、既存投資家陣営が「成長フェーズ」を確信した上で実施したものとなる。
CEO 武田和也氏は「より有意義な内容の投稿をしてもらう いわば投稿中心のスタンスだったを、半年前から「見るためのサイト」として変容させるべく、SEO対策などによる検索流入にも力を入れてきました。その成果は著しく、今後の成長戦略が明白になってきました」と語る。
2014年9月までに1000万ユーザー、急発進しつつマネタイズを模索
今後の展開はかなり強気だ。
まず掲げたのは1000万ユーザー。これを2014年9月までに達成する。
現在のユーザー数は約130万だが、およそ1か月前の数字が100万だったので、成長を加速させることできれば非現実な数字ではない。
さらに2014年春頃までには、店舗向けの有料サービスの展開も開始する。Rettyユーザーの象徴的機能である「いきたい」を活用した、差別化を計ったサービスになるとのことで、「単店舗ベースに、いきたいといいってくれている人にアプローチしたり、ユーザー同士で「いきませんか?」と呼び掛けるアイディアなどもある」(武田氏)とのこと。
模索していた海外展開についても、2014年夏頃にスタートできる見込だという。
スモールスタートを突き続けたRettyが迎えるスケールアウトのフェーズ。既存投資家による再投資という支援の形がどう効果を発揮するか、注目したい。
【関連URL】
・Rettyグルメ[レッティ]
http://retty.me
・「ユーザーに愛されるサービスを追求」RettyがVC3社から1億円調達、開発体制拡充 世界展開も視野に 【増田 @maskin】
http://techwave.jp/archives/51765145.html
・一年間ありがとう(1) 2011年振り返りのまとめ【増田(@maskin)真樹】
http://techwave.jp/archives/51721763.html
以前にも執筆したエピソードなのだが、武田氏が2年間の米国研究から2010年末に帰国した際「技術も金も何もない状態でRettyの開発に着手し、支援者の手を借りながら、自ら開発の勉強をし初めた」というエピソードを思い出した。創業も自己資金でスモールスタートを突き、サービスのメッセージ性を品質向上一本に注力してきたことが、今まさに駆動力になろうとしている。
8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング → 海外技術&製品の発掘 & ローカライズ → 週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSのサービス立ち上げに関与。坂本龍一氏などが参加するグループブログ立ち上げなどを主導した。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。生んでは伝えるというスタイルで、イノベーターを現場目線で支援するコンセプト「BreakThroughTogether」でTechWaveをリボーン中 (詳しいプロフィールはこちら)