フィンランド発の国際的スタートアップイベントのSlush Asiaが、2016年5月13日、14日に幕張メッセで開催される。Slushは2008年からフィンランドで開催されており、2014年は世界中から起業家、学生、投資家が14000人以上集まったイベント。
フィンランド首相、中国副主席、エストニア大統領、スウェーデン王子等、各国の首脳陣なども参加している。2015年4月24日に、日本でもSlush Asiaが東京のお台場で開催され、約3000人が集まった。
Slush Asiaの豪華なスピーカー陣、ニケシュ・アローラ氏も
Slush Asiaではキーノートステージで豪華登壇者によるスピーチ、ピッチングステージにて行われるスタートアップ60社が賞金を競い合うピッチコンテストや、製品を手にとって見ることができるデモエリア、スタートアップと投資家の出会いを演出するミーティングルームなどが用意されている。
初日である13日のオープニングセッションには、ソフトバンクグループのニケシュ・アローラ副社長が登壇する。またDeNAの南場智子代表取締役会長や、グロービス経営大学院の堀義人学長、アリババグループのJian Wang (王堅)CTO、お笑い芸人で東京証券取引所マザーズ市場にも上場しているテラスカイの厚切りジェイソンことジェイソン ダニエルソン氏が登壇する。
またSlushAsiaでは、スタートアップと投資家やメディアをつなぐマッチメイキングサービスも用意されている他、SlushAsia公式のモバイルアプリもiOS、Androidで用意されている。
注目のスタートアップ、新しいアクションカメラのGIROPTIC 360
開催前日の12日に行われたスタートアップのピッチでは、リール、フランス、サンフランシスコ 、米国を拠点とするスタートアップGIROPTIC INC.がピッチを行った。GIROPTIC INC.が提供するGIROPTIC 360は、360度全方向を視野に収めた写真およびビデオを記録できる360度カメラ。Kickstarterのキャンペーンで140万ドルを集めている。値段は499ドルで販売しており、PCがなくても360度動画をYouTubeや、Facebookに公開が可能だ。
昨年と本年の違いをSlush Asiaのマーケティング&コミュニケーションを担当する松崎氏に尋ねると、投資家とスタートアップが事前にミーティングを設定できる独自のマッチメイキングツールを提供し、アルゴリズムを使用し膨大なデータベースから最適なマッチが行われるとのこと。
前日のメディア向けイベントでは、THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)の池田氏から日本のスタートアップシーンについての解説講演があった。おすすめのスタートアップの中で、ハードウェアスタートアップであるCerevoの紹介や、500 Startups Japanや三菱東京UFJ銀行が行うMUFG Fintech アクセラレータなどに触れ、アクセラレータやインキュベータが増えているとの話があった。Slush Asiaのマーケティング&コミュニケーションを担当する松崎氏は、Slush Asiaを通して資金調達や新サービスのリリースなど、スタートアップにとってよいニュースが発信されて欲しい、と語った。自身も現場に伺い、実際の熱気を感じつつ、動向を報じたい。