サイトアイコン TechWave(テックウェーブ)

タップル誕生が会員300万人突破、合田武広代表インタビュー(前編)

サイバーエージェントグループの100%子会社でカップリング事業を展開するマッチングエージェント社は2018年1月5日、同社の主力アプリ「タップル誕生」の会員数が300万人を突破したと発表しました。 

会費は男性のみ月額3900円(複数月契約で割引あり・追加有料オプションあり)。AndroidもiOSもマッチング系アプリでの売り上げは国内最大。男女比率は公開されていませんが、有料会員を全体の5分の1程度だと仮定しても、ストアの手数量を差し引いても10〜20億円規模の売り上げ誇ることになります。

注目を浴び急拡大した一年

「タップル誕生」は2014年5月にリリース。年末と夏に口コミでユーザーが伸びる傾向はあるものの、それ以外は地道にバナー広告を掲載すること止まり。この1年はどうかというと会員数グラフでは純増にしか見えませんが、「タップル誕生」 には相当な追い風が吹くことになったのです。

象徴的なのがテレビを筆頭とする報道メディアでの露出です。マッチング事業は“出会い系”と同じ扱いで、テレビCMなどを筆頭に広告出稿などが自由に行えない部分がありました。にもかかわらず、「NHK おはよう日本」にマッチングエージェント代表取締役社長の合田武広 氏が出演したり、合田氏が代表を務めるサイバーエージェントマッチング事業ユニオンの「CROSSME」というサービスが「TBSニュース23」といったキー局の看板番組で紹介されるなど、マッチングに対する扱いがはっきりと変わったことを誰もが感じることになりました。

“クラブ” じゃない。等身大の普通の出会いを演出

「タップル誕生」は、マッチングエージェント代表取締役社長の合田武広 氏が学生時代(2011年)に手がけた「FaceMatch」(参考「審査員も思わず総立ちした注目のアプリ「Facematch」がスゴイ 【増田(@maskin)真樹】」)が原点。サービス設計は当時から「ほとんど変わってない」といいます。

「当時は、まだ出会い系は怪しいものでした。それを払拭してカジュアルなモノにしていきたいという思いを画面設計やUXに反映させ、バイラルの仕組みなどを何度も何度も考えて突き詰めていきました。逆に、FaceMatchの方がタップル誕生よりも優れている部分が沢山あったと思うんです。しかし、当時はまだ学生で経験もなく、マーケティングやプロモーションのことが全くわかっていなかったんです。

数年のブランクの後、再度この事業に着手することになりましたが、日本でも他の事業社がマッチング事業に参入しているなど環境も変わりました。ただ、何年も前に海外を意識してコンセプトやプロダクトのことを考え続けてきた強みがあります。だからこそ、私たちは米Tinder、Match.com、Zoosk(ズースク)といった海外事業社が展開するよりカジュアルで出逢いが多発する領域に、いち早く日本で参入することができたんです」(合田氏)。

(2/2)へ続く

【関連URL】
・タップル誕生 – 趣味でつながる恋活サービス
https://tapple.me
・CyberAgent COUPLING UNION – CAグループが運営するマッチングサービス
https://couplingunion.com

蛇足:僕はこう思ったッス
このインタビューに向かった2017年末のある日、東京・山手線の中と渋谷の路上に立て続けに「タップル誕生」というキーワードを聞いた。地方都市でも「つかっている」という声を聞いたことがある。マッチングエージェントの関係者の中でも知り合いやふと足を運んだ飲食店などで「タップル誕生で彼女できたよ」という話を耳にするようなことが増えてきたそうだ。こうしたリアル世界における“変化”はスマートフォンの普及と直結しているのは明らか。サイバーエージェントのスマホへの投資フェーズに事業参入した「タップル誕生」はタイミングを掴んだといえるだろう。

モバイルバージョンを終了