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「TOKYO CITY SYMPHONY」が与えてくれたもの 【増田 @maskin】

[読了時間: 2分]
 六本木ヒルズ10周年プロジェクトの一環として2013年4月22日に公開された「TOKYO CITY SYMPHONY」。美麗な動画と刺激的なインタラクティブ作品に魅了された人も多いだろう。GWという休日をはさみ半月が経過した今、そのチャレンジをふり返る。

02_TCS-TOP_ そもそもは、「東京を世界で一番の都市にしよう」という都市開発に対する森ビル社の想いを「六本木ヒルズ10周年プロジェクト」としてどう表現するかというところからスタート。

 その意気込みを世界中の人々に共感してもらうために目につけたのが「1000分の1スケールの都市模型」だったという。Adertimesの取材よると

「森ビルが所有する1000分の1の東京の都市模型だった。17×15メートルのこの巨大な東京ジオラマは、都市模型としては日本最大。六本木ヒルズ設立とほぼ同時に制作され、この10年間、随時新しい建造物を追加しながら、メンテナンスされ続けてきた」

 とのこと。この模型に3Dプロジェクションマッピングを投影して、インタラクティブを楽しみつつ世界中の人々に東京の街の魅力を体験をしてもらえるようにと企画が進んだとのこと。


日本を代表する映像/音楽作家とコラボーレーション

 クリエイティブディレクターにSIX大八木翼 氏、映像ディレクターにTAKCOM、音楽は□□□ 三浦康嗣 氏、3DプロジェクションマッピングにP.I.C.S.、ウェブやプログラミングにバスキュールという豪華メンバー。

[クリエイター]
クリエイティブ・ディレクター:大八木翼(SIX)
WEBディレクター:馬場鑑平(Bascule)
プログラマー:渡邊敬之(Bascule)
デザイナー:前田定則(Bascule)
映像ディレクター:TAKCOM
音楽作家:三浦康嗣(□□□)
3Dプロジェクションマッピング:寺井弘典、加島貴彦(P.I.C.S.)
プロジェクション/システム:橋本俊行、中野誠也、岸本智也(aircord)

 森ビルの都市模型に3Dプロジェクションマッピング映像を直接投影し、その映像と音楽をWeb上でリアルタイムに操作して記録できる高次元なシステムを開発した。

 実際の作品はどうか、YouTubeをHDクオリティ(1080p)で視聴するとその美麗さに驚くだろう。その上で、本サイトのインタラクティブ作品をプレイすると感動もひとしおだ。

 PCのキーボードをピアノのように弾くと、他の参加者らが連なっていく。何とも言葉では説明できないのだが、いわば“都市を演奏”するような体験といえばいいだろう。

 YouTubeの再生回数は記事執筆時点で11万5000回以上。インタラクティブ作品の参加ユーザーからのLike/Tweetなどにおける「いいね」や「ツィート」等の回数も2週間で5万3000回を越えている。バスキュールによると、海外からのアクセスも多かったようだ。

FaceBook : 19,000 いいね
Twitter : 2,397ツィート
G+ : 14,000
YouTube : 1,600
YouTube経由のFacebook Like : 15,197
YouTube経由のTwitter Share : 1,119

(取材協力・バスキュール)

【関連URL】
・TOKYO CITY SYMPHONY
http://tokyocitysymphony.com/
・六本木ヒルズ10 周年 ~ LOVE TOKYO ~ | TOKYO CITY SYMPHONY (トウキョウ・シティ・シンフォニー) | 特集 | 六本木ヒルズ – Roppongi Hills
http://www.roppongihills.com/feature/lovetokyo/09.html
・「東京を演奏する」サイトはこうつくられた――TOKYO CITY SYMPHONY制作者インタビュー #ブレーン | AdverTimes(アドタイ)
http://www.advertimes.com/20130507/article110381/

蛇足:僕はこう思ったッス
 このプロジェクトの素晴らしさは、高クオリティさはもちろん、最高のクリエイターがチームとして世界に通用する共感装置を創造したことにあると思う。わかりやすいだけ、すごいだけ、かわいいだけ、ではなくて、総合的な体験として「想い」を共有ことに成功している稀有な例だと思う。
著者プロフィール:TechWave 編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
変化し続ける高エネルギー生命体。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてのIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなどほとんど全てのIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ブログCMSやSNSの啓蒙。ネットエイジ等のベンチャーや大企業内のスタートアップなど多数のプロジェクトに関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。活動タグは創出・スタートアップマーケティング・音楽・子ども・グローカル・共感 (現在、書籍「共感資本主義」「リーンスタートアップ」執筆中)。@宇都宮ー地方から全国、世界へを体現中。
mail maskin(at)metamix.com | 書籍情報・ 詳しいプロフィールはこちらChatWork(チャット&音声/ビデオ)Twitter @maskinFacebookhttp://www.linkedin.com/in/maskin
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