環境は整った! 今こそデジタル・アナログを統合した広告のアロケーションを議論するとき【ad:tech tokyo 2017 ABM vol.8】

ad:tech tokyo 2017 Advisory Board Member インタビュー特集, Marketing

ad:tech tokyo 2017アドバイザリーボードメンバーインタビュー特集
日本を代表するイベント「ad:tech tokyo」が今年も2017年10月17-18日にかけて開催されます。このイベントの総勢40名の業界リーダーで構成されるアドバイザリーボードのインタビューを連載形式で掲載しています(特集一覧はこちら

今回登場するのは、Twitter Japanの味澤将宏さん。デバイスの進化、ソーシャルメディアの特性、ユーザーの変化を踏まえたうえで、いまどのようなことがマーケターに求められているのかを聞きました。

Twitter Japan株式会社
上級執行役員 広告事業担当本部長 日本・東アジア地域事業開発担当本部長
味澤 将宏氏

――デジタルマーケティングにおける最近の流れをどう見ていますか?

やはり、動画への注目が一層高まっていると思います。日本における動画のマーケットも相当大きくなってきました。それも、ストリーミング、オンデマンド、さらにはライブと手法も多様になってきました。特にスマートフォンにおけるオンデマンド動画、ライブ動画の伸びは著しいです。

いまや、家族並んでテレビを見るという状況は非常に少なくなっており、テレビよりもスマートフォンへの接触機会・時間が増えています。それに伴って、広告機会も増えてきました。デバイス、通信環境、ビューアビリティなど、スマートフォンの動画広告が拡大する環境が整ってきている今こそ、皆でディスカッションすべきだと思います。

――ディスカッションとは、具体的にはどのようなことを指すのでしょうか?

まずは、デジタル・アナログ含めて、本当に適正な広告のアロケーションとは何なのか、ということです。いまや、「テレビなのかデジタルなのか」という対立構造で議論することに意味はなく、両者を統合的に使うことが当たり前になりました。

従って、メディア、プラットフォーマー、デジタルソリューションが自分たちのポジショントークをするのではなく、それぞれに特性があり、接触する際の生活者の態度も異なっているという「違い」を認めた上で、どのように統合的に施策を組み立てていくのかを議論すべきでしょう。

例えばテレビCMについては、昨年後半あたりから保守的なマーケターの人たちでさえも、「だんだんCMが見られなくなっている、見られ方も大きく変化している」ことにようやく危機感を持つようになりました。そうしたことを反映しているのか、最近はテレビCMをテレビより前にネット上で配信して、ソーシャル上で話題にするという流れが強くなってきました。Twitterでも、広告主の皆さんが放映1日前にローンチするケースが増えています。

――それは、生活者が「ソーシャル上で話題になっているCMはこれなのか」と、テレビで確認してもらうため、ということでしょうか?

そうですね、テレビCM自体をソーシャル上で話題にして、テレビで確認する。能動的にCMを見てもらうための仕掛けが大切になっています。確かに、リーチ単価を見ればテレビCMが効率的なのですが、リーチの速さで言えば、ソーシャルメディアの方が圧倒的に速い。我々も、利用者が4000万を超えたことで、その速さを実感できるようになりました。テレビCMを事前配信する企業が増えているのは、こうしたことが理由の一つでしょう。だから、新たに明らかになってきたことを踏まえた上で、デジタル・アナログを統合したアロケーションを考える必要があるのです。

――アナログということでは、先日、交通広告なども含めて大きなキャンペーンを貴社も行いましたが、実施してみて既存メディアについて感じたことを教えてください。

既存メディアは、あらためて「広告効果がすぐには分からない」のだと感じました。展開した広告への反応については、むしろTwitterのタイムライン上に「Twitterがこんな広告している!」と上がっていたりするので、そこで感想を確認しましたね。

一方で、今回の目的の一つである「あまりアクティブにツィートはしないけれど、世の中で何が起きているかをリアルタイムに知りたい人にリーチする」という点においては手応えがありました。この場合、すぐに効果が分からないというのはあくまでメディアの特性です。先ほど「テレビCMをソーシャル上で先に配信する例が増えている」と話ましたが、ソーシャル上で先に話題にするだけでなく、デジタルならば効果をしっかり把握できるから、というのも先に配信する理由のひとつなのではないかと思います。こうした自社の取り組みを通じて、一層議論の活性化や重要性を実感しました。これをぜひアドテックで行いたいですね。

――最後に、ad:tech tokyo2017に向けてコメントをお願いします。

来場する方は、公式セッションを“お勉強”として聞くだけではなく、もっと積極的に“参加”してください。会場で、登壇者にどんどん質問しないともったいないですよ。さらにセッションについて、それを聞いてどう感じたか、何を考えたのかといった自分の意見をもっとソーシャル上で発信すべきです。その発信に反応があったりして、いろんな意見を目にする機会が増えるはずです。

そして、会場でもっと参加者同士で交流してほしいですね。アドテックのカンファレンスパスは、一見ほかの日本のカンファレンスに比べると高いと感じるかもしれません。しかし、だからこそ来ている人や登壇している人は新しい情報を求めていたり、課題意識が高かったりする人ばかり。そうした人とネットワークを築くためにも、積極的に参加することをおすすめします。

最後に、英語セッションをおすすめします。英語というだけで遠慮している人がまだ多いようですが、海外の情報を生で得るチャンスですし、セッションのレベルも高い。同時通訳が入っていることも多いので、英語セッションにも目を向けてほしいと思います。

――ありがとうございました。

 

味澤 将宏
Twitter Japan株式会社
上級執行役員 広告事業担当本部長 日本・東アジア地域事業開発担当本部長

2012年4月、Twitter Japanにセールスディレクターとして入社。広告ビジネスを統括。2015年4月より日本・東アジア地域事業開発担当本部長。2016年11月より広告事業担当本部長と日本・東アジア地域事業開発担当本部長を兼任。Twitter Japanに入社以前は、マイクロソフトのオンライン広告ビジネスを統括。マイクロソフト自社オンラインメディアでの広告事業及び、パートナー媒体社とのアドネットワーク事業を担当。2000年から2008年まではオグルヴィ・アンド・メイザージャパン㈱にてビジネス・ディレクター、グループ・アカウント・ディレクターとして国内外企業のブランディング、マーケティング・コミュニケーションに関わる。

 

【ad:tech tokyo 2017 概要】
日時:2017年10月17日(火)-18日(水)
場所:東京国際フォーラム
参加人数:15,000+
詳しくはこちらから

中澤 圭介

中澤 圭介

iMedia Chairman / Content Manager at Comexposium Japan
1998年西南学院大学卒業後、広告界の専門誌を発行する出版社に入社。セールスプロモーションの専門誌の編集長として長く携わり、取材・編集を通じて企業のデジタルプロモーションの変遷を追ってきた。最近はオムニチャネル、CRM、ECといった分野を中心に情報収集・発信。2016年1月 コムエクスポジアム・ジャパン株式会社入社、iMedia Chairman就任。
中澤 圭介

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