インターネット広告の真のプレイヤーは? 今こそ必要な振り返りと基本【ad:tech tokyo 2017 ABM vol.10】

ad:tech tokyo 2017 Advisory Board Member インタビュー特集, Marketing

ad:tech tokyo 2017アドバイザリーボードメンバーインタビュー特集
日本を代表するイベント「ad:tech tokyo」が今年も2017年10月17-18日にかけて開催されます。このイベントの総勢40名の業界リーダーで構成されるアドバイザリーボードのインタビューを連載形式で掲載しています(特集一覧はこちら

今回は、アイレップの紺野俊介氏に登場してもらいました。約20年が経過し、進化・変化を続けてきたインターネット広告業界。これから起きる変化に対応するために、アドテックでどのようなことが語られると良いのかについて聞きました。

株式会社アイレップ 代表取締役社長CEO 紺野 俊介氏

ーここ数年の業界の変化をどのようにご覧になっていますか?

大きな流れを振り返ると、デバイスが進化・多様化し、フォーマットも多様化することで、そこに紐付いたプレイヤーが新たに出たりまた消えたりしてきました。それはメディア業界も同様で、検索、ポータル、SNS、キュレーションなど、いろいろな意味でインターネットマーケットのプレイヤーが増えてきました。先日、東海道新幹線に乗った時など、車内に大日本印刷さんのデジタルマーケティングに関する広告が掲出されていましたが、これなどその代表例ではないでしょうか。

ープレイヤーも、セッションテーマとして取り上げる話題などもここ数年変わってきました。

そうですね。そうしたトレンドを追えるのが、アドテックの大きな魅力の一つだと思います。一方で、流行を追いすぎるだけでいいのか? という別の視点からも考えられる場であるのがアドテックの良いところだと思います。実際、AI、バズ、ビッグデータなど、新しい言葉に引っ張られすぎて、本来、業界にとって重要なことが忘れがちになっているのでは、と感じる機会が多くあります。

ーそれは、どのようなことでしょうか?

たとえば「検索」などはその代表ではないでしょうか。SEOやこれに紐付いた広告は非常に大きなボリュームを占めていて、インターネット広告の根幹と言ってもいいくらいです。しかし、いまや検索について語られる機会はとても少ない。基礎的で当たり前となった大切なことが、しっかり理解されないままおざなりになっているような気がしています。こうした基礎の大切さや、それが現状に即してどうアップデートされているかについても、今年のアドテックに期待したい内容です。

ーそのほかにはありますか?

昨年から続く、業界の「透明性」などの問題については、広告主、メディア、エージェンシーが、どこにも偏りすぎることなく生活者起点でディスカッションすることが必要だと思います。あとは、インターネット広告業界の実情に合ったセッションがもっと増えてほしいです。たとえば「ナショナルクライアント」というのは「テレビCM」を主体としていますが、ネット広告の場合は求人、ダイレクト、ゲームなどが主に業界を支えています。これらの、「デジタルにおけるナショナルクライアント」の声がもっと聞けるといいですね。クリエイティブについても同様です。大上段に構えたクリエイティブではなく、日々A/Bテストを行っているようなネット広告のディレクターなどももっと登壇してもよいのではないでしょうか。

ー業界の実情を反映させつつ、業界のプレイヤーが垣根を超えディスカッションする場になるということですね。

そうです。最近、オンラインとオフライン、デジタルとリアルなどについてやっと本当の意味でつながり始め、ボーダーレスになってきました。あらゆるコミュニケーションの行き着く先は生活者ですから、これらがしっかり生活者起点になっているかどうかは見ておく必要があります。

この業界は6~7年ごとに大きな変化を迎えていますが、AIなど技術の進化、インフラ、テクノロジーの進化など、今年から来年が次の大きな変化への準備期間だと感じています。そうした変化に対応するために必要なのは、最新のワードを追うよりも、むしろ基礎事項を見直したり、歴史を振り返ったりすることではないかと思います。

ー確かに、デジタルマーケティングの歴史を振り返る機会がアドテックにあると、いま話題になっていることが何の延長線上にあるのかがわかりやすいですね。

それに加え、何か問題が起きてからそれに事後対応することが繰り返されないためにも、さきほど話した基礎事項の確認や歴史の振り返りは大切です。歴史と言っても、この業界は20年くらいですから、20年を経験してきた人と、過去をあまり知らない業界2年目くらいの人とで、トレンドを振り返りつつ分析するセッションがあったりすると、とても役立つのではないかと思います。

ーありがとうございました。

紺野 俊介
株式会社アイレップ 代表取締役社長CEO
株式会社レリバンシー・プラス 代表取締役社長
北京艾睿普广告有限公司(北京アイレップ) 代表

1975年6月27日生まれ(現41歳)
大学卒業後、EDS Japan(現日本ヒューレット・パッカード)を経て、2003年株式会社アイレップに入社。広告運用の体系化などトップコンサルタントとして数多くの大手クライアント企業のデジタルマーケティング施策を成功に導く。2009年より代表取締役社長。インターネット広告市場拡大に貢献し、2016年にD.A.コンソーシアムホールディングス取締役副社長就任。業界団体など複数の役員を兼任。

【ad:tech tokyo 2017 概要】
日時:2017年10月17日(火)-18日(水)
場所:東京国際フォーラム
参加人数:15,000+
詳しくはこちらから

 

中澤 圭介

中澤 圭介

iMedia Chairman / Content Manager at Comexposium Japan
1998年西南学院大学卒業後、広告界の専門誌を発行する出版社に入社。セールスプロモーションの専門誌の編集長として長く携わり、取材・編集を通じて企業のデジタルプロモーションの変遷を追ってきた。最近はオムニチャネル、CRM、ECといった分野を中心に情報収集・発信。2016年1月 コムエクスポジアム・ジャパン株式会社入社、iMedia Chairman就任。
中澤 圭介

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