【解説】Google時代の終焉宣言するFacebook新戦略【湯川】

 米Facebookが同社の大規模な開発者会議「F8」で新戦略を発表した。具体的には、Facebookと連携する何万というサイトにFacebook内のデータをより広範囲に解放する一方で、そうしたサイトのコメント欄などのコミュニティー機能をすべてFacebookが担っていくというもの。連携サイトを、Facebookを太陽とした場合の、惑星のような存在にするものだ。

 Facebook内の人間関係をベースにしたアクセス増が期待されるので、この枠組みを受け入れるサイトは相当数に上ると思う。Facebookの開発者が言うように、ウェブが「つながり」をベースにしたものになり、このことはサイト運営者にとっても価値を生み出し始めているからだ。

 確かにウェブは「巨大な図書館」から「巨大な公民館」へと変わりつつあり、時代の主役は「図書館の司書」であったGoogleから「公民館の世話役」であるFacebookへと変わろうとしているのかもしれない。


 ただ司書は「本」の情報を圧倒的に多く持っているが、世話役は「人」の情報を多く抱え持つことになる。このことがプライバシーの観点から問題にならないだろうか。今回のFacebookの発表後に、米国のTwitterの発言を流し読みしていたら「これまでの10年間をGoogleというおとなしい独裁者に牛耳られていたウェブ黄金の時代として懐かしむようになるかもしれない」というTweetを見つけた。新しい時代への不安がにじみ出たTweetだと思う。

 このプライバシーの問題がFacebookの戦略の前に立ちはだかるかもしれないが、もしプライバシーがそれほど問題にならなければ、少なくとも米国ではFacebookが情報社会のインフラになるのだろうと思う。Facebookの人のつながりをベースに情報が流れ、お金が動くようになるのだろう。広告も物販も、すべてが人のつながりの枠組みの中に取り込まれて行くのだと思う。

 さてその感覚は、Facebookがほとんど普及していない日本ではなかなか分かりづらい。「検索」からソーシャルメディアの時代に移行しつつあることはなんとなく感じても、日本のウェブはMixi、Gree、モバゲータウン、Twitterなどなど、多くのソーシャルメディアによって分断されている。Facebookのような巨大な勢力はまだ存在しないので、ソーシャルメディアが社会のインフラになることを想像しづらいのだと思う。

 しかし間違いなく時代はその方向に動いている。Facebookが日本でも力を持つのか、日本のどこかのソーシャルメディアが抜きに出るのかは分からない。分からないがソーシャルメディアは必ず、社会のインフラになり社会や経済を大きく変えていくのだと思う。

 なぜなら人はつながりを求める社会的動物だからだ。人とつながりたいという気持ちは人間の根本的欲求であり、これを満たすことのできる情報インフラを人類は初めて手にした。それがインターネットである。だから当然ネットを使って人々はつながり出すし、そのつながりの上を情報や物品が動いていくようになることも当然のことだと思う。

【注意:未完成原稿】ちょっとお昼を食べてきます。12時なんでww。食後にまた加筆修正すると思います。

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