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大変な変革期が差し迫っていても変化できない企業は多いが、このグラフを見れば企業って変化できるし、変化できないというのであればそれは経営の責任だってことをつくづく感じる。
2008年6月の時点でAppleの売上全体に占めるiPhoneの売り上げなんて微々たるもの。なのに今は、iPhoneの売り上げがAppleの売上全体の半分近くを占めている。
パソコンの売り上げは減っているわけではないけれど、全体に占める割合では4分の1ほどに落ちている。これなら確かにApple Computerという社名からコンピュータという言葉を取るのも納得。
変革期にありながら「紙の本が重要なことは変わりません。紙の本の文化を守っていきたい」「携帯電話業界は成熟期なので伸びないのは当たり前」などと主張する人がいる。自分たちで自分たちの業態を定義してしまい、そこから飛び出せないようにしている。縮小傾向にある中でそんなことをすれば、自分たちの企業も縮小せざるを得ないということに気づかないのだろうか。
ベネッセコーポレーションは前は福武書店だったけど、紙や本にこだわらず、ウェブというメディアに対しても早くから長期的な視野で取り組んできた。今までの書店、出版社という定義にこだわらず、顧客の課題を解決する会社というように自分たちを再定義したことで成長を続けた。
「成熟期だ」とあきらめる日本の携帯電話関係者が一部存在するのに対し、AppleやGoogleはモバイル業界がまだまだ黎明期で今後急成長すると考えている。同じ市場に向けて製品を投入しようとしているのに、考え方は真逆だ。
顧客のニーズの変化をとらえ顧客にどれだけ価値を提供できるのか、そのためには自分たちはどう変化すべきか、ということを追求する企業は伸び、自分たちで自分たちの業態に枠をハメる企業はその枠から出ることができず枠の縮小とともに縮小せざるを得ないのだと思う。
古い発想のカラを突き破ることが今、多くの業界に必要なのだと思う。昨夜、前職の同僚と飲んで、もといた業界の現状を聞いて改めてそう思った。既存の定義の枠が縮小する中で、今までの業態の定義を超えないのであれば、新しいビジョンやビジネスモデルがいつまでたっても見えてこないのは当たり前だと思う。
グラフのソースは、Silicon Alley InsiderのCHART OF THE DAY: The iPhone Is Now Almost Half Of Apple’s Revenueから